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Channel: 死ぬまで生きよう!
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死は分らぬが、老いは自覚する

誰もが老い、誰もが老いを生きる。「年をとるのは嫌だ~」などといっても無意味。できることなら老いを延ばすなど、健康寿命延伸に向けて国を挙げて取り組んでいるが、老いや加齢に対して人々がもつイメージはネガティブなものが多く、それらは青年や壮年者が老人に抱くイメージだけに留まらない。老人自身が自らに抱くネガティブイメージにこそ問題の本質がある。高齢化社会における様々な問題のなかでもっとも際立つ介護問題。有吉...

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老いても男 『老人と海』

老いを自覚するのは人間にとって困難なものだ。なぜなら、自分自身の個体が衰退していくのを知ることで喜ぶ者はいない。自分のことは棚にあげるが、他人の老いには敏感である。「ちょっと見ない間にあんなに老けちゃってビックリ!」などはしばしば耳にするが、人は自分を見ないで他人ばかり眺めて生きている。物忘れが激しく人の名前が思い出せない、それを老いという。それでも、「年だからなのかな?」、「自分は年をとっているの...

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老いても女 『長寿婆』

何かと話題になる世界最高齢者のほとんどは女性である。過去、自分の知る限りにおいて長寿男性は泉重千代さんくらいか。泉さんは鹿児島県徳之島(大島郡伊仙町)出身で、1995年までギネスブック公認の人類の世界最長寿、2012年まで男性としての世界最長寿とされていた。マスコミで報道されるや有名人となり、存命中の泉邸には観光バスも訪れるなど、徳之島の観光資源になっていた。ところが、2009年版以降のギネスブック...

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長寿についての随想

人が年をとると若者より人生を楽しむことができる。これは自身の経験から断言できることで、それについて二つの理由が挙げられる。一つは、年金生活者は毎日が自由以外のなにものでもないこと。もう一つは、老齢者の方が人生により深い理解をもち、賢明であるからだ。自分の若者時代をどのように眺めても、今よる格段劣っている。ハッキリいって無知でバカであった。人によっては若い時代の方が優秀だと感じる人もいるだろうが、この...

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とある老爺の随想 ①

随想とは、書き手の体験や読書などから得た知識をもとに、それに対する感想・思索・思想をまとめた散文で随筆ともいう。近年はエッセイという語句で馴染んでいるが、エッセイともエッセー(仏: essai, 英: essay)ともいい、このジャンルの先駆者がモンテーニュ(ミシェル・ド・モンテーニュ:1533年2月28日 -...

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とある老爺の随想 ②

モンテーニュづいている。彼はなぜ、「読者よ、これは正直一途の書物である」の言葉を置いたのか?ユマニスト(人文主義者)の彼は、ルネサンス期にあって、文学・思想の面でユマニスムに支えられ、それらと表裏をなすものであった。彼が『エセー』を書き始めたのは39歳ころとされているが、これは引用・利用された書物を彼が読んだ年代から勘案した結果による推定である。言葉や文字で何かを伝えたい欲求から、人は語り、人は書く...

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とある老爺の随想 ③

誰に対しても真実を述べることは、「万人に対する人間の形式的な義務」としたカントは、虚言を、「人間性一般に対して加えられる不正」と定義した。人間愛から嘘をつくことすらカントは認めない。カントにすれば、親切の義務における人間愛に依拠して嘘を肯定するにせよ、否定するにせよ、嘘をつく権利について論ずるということは、そもそもあり得ないことなのである。果たして我々は嘘をつかないという真実性の義務を守りつつ、困窮...

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とある老爺の随想 ④

大層なことではないが最近ちょっとばかり驚いたことがある。先週11日にブログを書き忘れたことを翌日まで気づかず、「あっ!」と驚いた。こんなことを忘れるようになったのも年なのかなと愕然。やろうと決めたことをすっかり忘れるなどはこれまでになく、自信をもっていた。確かに今回は重要なことがあったが、書く時間がないわけではないし、忘れているのだからどうにもならない。「人を判断することの難しさ」という記事を数日前...

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生きる意味が無い楽しさ

オギャーと生まれた時から偉人や賢人などいない。誰もが凡人であろう。同じように生まれながらに悪人はいない。善人もいない。「すべては、創造主の手を離れる時は善であり、すべては人間の手のなかで悪くなる」と、これはルソーの『エミール』の冒頭文だ。この場合の、「善」とは善人ではなく、人間の善性のことをいう。善性とは何?善とか善性は多種多様である。例えばプラトンは親切とか人助けとかといった、我々が思うような善を...

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賢人の存在意義 ①

「自らの足で立つ」ことを若き日に自らに課した。が、自らの足で立つためには精神的な土台が必要となる。頑健な体をもっても精神が未熟では、「独活(うど)の大木」だ。柔らくて弱い材である独活の木は、大きくなっても建築資材に使えない。それを人間に例えて、「役立たず者」をいうようになった。だから賢人の著作を読むことで自己否定から始める必要を感じたのだった。若いころから自己肯定だけに勤しんだものは視野が狭く、己の...

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賢人の存在意義 ②

我々愚者にとって賢者がなぜ必要であるかを、観念性を抜きに現実的に眺めて思考をすれば、賢者の影響を受けるのとそうでないのとでは、人間は大きく変わってくる。亀井勝一郎は自分が賢者の代表とする人物だが、普通の子どもに生まれ育った。彼はこんな言葉を置いている。「自分の半生を顧みて、なるほど、これが人生というものであろうかと、はっきり感じられたものはある。それは、私を一人間として育ててくれたもの、現に育ててく...

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賢人の存在意義 ③

確かに加藤の言うとおり、"子どもは自分の世話をしてくれる他者を選べない"。親を断ち切ろうとするなら、自分のこと一切を自分でやればいい。「母には一切の頼み事をしなかった当時の心情はハッキリ覚えている。「この人は鬼だ」子ども心に感じたことだ。母親には何も望まない、要求しない、頼まない、口も利かない。鬼だと思えばそんなことは何も難しくなくやれた。加藤はまた、「親は卑怯」と述べるものの解決策を記していない。...

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五賢人 林田茂雄 ①

五賢人の三人目は林田茂雄。彼は無学の徒で、堀、亀井、加藤らは東京帝大卒、坂口安吾は東洋大卒。無学といえ熊本第二師範学校中退だから秀才である。師範学校にバカは入学できないが、中退理由は母と反りが合わずに家出をしたこと。林田は17歳で故郷の熊本を捨てて東京に向かう。彼は若き時代に三度の自殺を考えたという。一度目は林田が8歳だから、小学三年生のときだった。その時の様子を以下記している。「私は2歳の時に母と...

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五賢人 林田茂雄 ②

人間が誤った原理や観点で国家主義をとっていることも考えられる。イスラムの原理主義とキリスト教社会の長きに及ぶ対立は象徴的である。死刑廃止国家と死刑実施国家の善悪の根幹にあるのは価値基準の相違である。人道主義か協同主義かを問い直すということも、その場その場に与えられた人間の思考の義務である。人を殺すという価値の正当性とか否定…戦争の問題、死刑の問題、安楽死の問題、自殺の問題、これらの問題に純然たる真理...

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五賢人 林田茂雄 ③

人間は社会なしには生きられない。人間個人の命というのは他人全体の命の活動に支えられて生き、活動しているということになるが、個人の命はまた他人全体の命を支えている。「人を殺すということがなぜいけない?」の理由は、こうした全ての個人を人間として生かしている協同社会に傷をつけることになるからだ。人を一人殺すと一人分の傷を残す、だからよくないという考えに説得力はある。このように殺人の善悪を協同の原則から割り...

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五賢人 林田茂雄 ④

五人は昔の人である。それをいうなら釈迦やキリストは大昔の人である。短い人生の中でどれだけの人と、どういう出会いをするかが人の一生ではないだろうか。先人の言葉に耳を傾けるだけでは教えとはいわないまでも、教えとは実践ばかりとも限らない。「友情は単なる遊び仲間の交情とはいわない」と、これは亀井勝一郎の言葉である。「悩める魂と魂の格闘による結合こそ友情」であるという。こんな言葉は先人でなくて耳にすることはな...

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五賢人の恋愛観・女性観 ①

亀井勝一郎のユニークな視点を、「はにかみ」と題された一文に見る。「善をなすとき、自分はいま善をなすのだと、それを自覚し誇ったらどうなるか。たちまちその善は偽善に化し、相手を傷つけるだろう。友人を救ったり、隣人に親切を尽くすときは、どこまでも"はにかみ"の心をもって、あたかも悪いことでもするように、そっとなさなければならないものだ」。亀井は続けていう。「本当の美しさはいつも隠れているものだ。美しさを求...

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他人をカボチャに見立てるとき ①

4月27日の記事の最後、「(他人の文句に)腹を立てない方法を次回に記す」と書いたまま忘れていた。まあ、律儀に守ることもないが、「忘れていたと」いうのは自分の過失で、許してはダメだ。これまでになかったことが少しづつ露わになってきている。悔しいし残念であるが、忘れたならそれなりの対処を考えればいいのだろう。自分を責めても起こることなら先ずは対処だ。人が何か善いことをやろうとするとき、孤立することはある。...

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他人をカボチャに見立てるとき ②

「善いことをやっているのに。文句がでた」、「悪口言われた」、「批判された」などと不満や愚痴をいうくらいならやらぬ方がよい。"何事も想定済み"の態度でなければ物事を推し進めることはできない。将棋の対局中に、相手からこちらの考えにない手を指されて、狼狽えるようでは勝ち目はないのと一緒である。つまり、他人の批判や文句は最初から想定していることが基本にある。亀井勝一郎のいう、『強い精神ほど孤立する』という言...

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五賢人の女性観 ・教養観

「恋愛が第一印象を原則とするなら…」と書いた。ひとり想う恋とちがって恋愛には相手がいる。第一印象で見初められないならそれは仕方のないことだ。第一印象を重視する人間にとって容姿は重要である。容姿が彼らの何を満たすのか?家を建てるとき、建売家屋を買うとき、外観も大事だが生活空間を重視しないのか?といったら、「家と女は違う」という。確かに違うが考え方をいったまで。いつの時代でも美人というのは評判になる。男...

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