結婚する悔い、しない悔い ③
自分のような年代の考えを若い人に持てというのは無理かも知れない。話して聞かせても頭に入らないかも知れない。だからどうすればいいかだが、結婚への憧れはあっていいが、同時に結婚に対する覚悟のようなものも必要。「いいことずくめではない」という考えを、どれだけしのばせられるか?若すぎる結婚は大変かもしれぬが、15で姉やは嫁に行く時代もあったわけだ。速い自立を促された昔の少女たちは、遊ぶ時間も暇もなく必然的に...
View Article結婚した悔い、しない悔い ④
何いっても耳に入らない女がいる。男にもいるのだろうが、立ちはだかるのがバカの壁。子どものころから身近に感じていた父と母の壁。おそらく父は母を、母は父をバカと思っていた。就学前の記憶は残っている。壮絶な喧嘩で、父は泣きじゃくる母を縛り上げた。自分が4~5歳だから父が40歳母が27歳。喧嘩後に母は必ず自分を連れて家出し、友人宅を泊まり歩く。宿に泊まらぬところが厚かましい。相手も迷惑だったろう。父の家出は...
View Article結婚した悔い、しない悔い ⑤
「なぜ結婚するのか?」は命題であろう。「なぜ結婚したのか?」は後悔であろう。「結婚して良かった」は感謝であろう。などと思いを述べてみたが、「なにも考えずに結婚した」という知人がいた。本当に何も考えずに結婚できるか疑問だが、彼はこんな風に話した。同じ市内に出会って間もない恋人がいたが、他市に転勤を命ぜられ、「それなら結婚するか」となったという。付き合い初めて1か月くらいだったというが、九州から東京に転...
View Article結婚した悔い、しない悔い ⑥
シリーズものが続くのは分かる。頭がそのこと一色になるからだ。この表題で書き始めて結婚の様々な後悔は耳目にするが、結婚しない悔いはあまり聞かない。上野千鶴子や田嶋陽子らフェミニストは、ウソかマコトか独身を肯定しており、後悔の「コ」の字もない。アラフォー、アラフィフ女のやや後悔めいた言葉を記事で読むが、期待は持つ以上完全後悔ではない。そんな自分に、「結婚しない悔い」が書けるのか?まあ、経験や体験のないこ...
View Article結婚した悔い、しない悔い ⑦
「ゲス」という言葉を聞くが、ゲスとは下種、下衆、下司と筆記する。心根が卑しい、下劣、身分の低い者などの意味があり、対義語は上衆、上種、上臈(じょうろう)。有体にいえば、高等なものと下等なもので、双方は否定し合う関係で統一される道理がない。が、高等と下等、古いと新しい、ポジとネガなど否定し合う矛盾の統一関係を明らかにするのが弁証法。恋と愛も観念論でいえば、恋とは欲しがり・むさぼるもの、愛とは与えるもの...
View Article「国破れて山河あり」の貴乃花
国破れて山河在り 城春にして草木深し 時に感じては花にも涙を濺(そそ)ぎ 別れを恨んでは鳥にも心を驚かす 烽火(ほうか)三月(さんげつ)に連なり 家書万金に抵(あた)る 白頭掻けば更に短く...
View Article結婚した悔い、しない悔い ⑧
『自由意志による結婚の破滅』を書いた当時の野枝は22歳である。当時の女性の精神が現代と異なるのは、時代が人を作る源泉だからであろう。自己をこれほど客観視できる女性が今の時代にはいない。自由意志による結婚から、「にせものの愛」の生活に足を踏み入れ、子どもすら失う離婚という、「高い代価」を払ってでも彼女は、「にせもの」を買い戻さねばならなかった。伊藤野枝の生きざまは、鋭い反省に満ちた悲痛な記録である。彼...
View Article結婚した悔い、しない悔い ⑨
仕事に休日は合っても結婚生活に休日ナシ。10年も20年の長きにわたり、毎日同じ顔を突き合わせ、同じ言葉をやり取りし、どちらが出張なり旅行なりで数日間不在にするときは嬉しくなるか寂しくなるかも夫婦それぞれだ。嬉しくなったからといって愛がないわけでもなし、寂しくなったからといって愛情深い夫婦でもない。前者はひとときの骨休め、後者は習慣から起こるもの…結婚についてローマ人の諺がある。「やがてまた、いつかは...
View Article結婚した悔い、しない悔い 🈡
結婚式を終えたカップルが新しい生活に入っていくことを新婚生活という。新婚には違いないが、"新しい生活"というのはどうなんだろう。結婚とともに始まるさまざまな生活はどこも新しいものはなくして、結婚以前に二人が身につけていたものの延長ではないだろうか。新しい生活どころか、むしろこれまでの古い生活が否応なしに修正され、もしくは変更されてでてくるに過ぎない。だからこそ、夫婦が互いに適応し合うことが根本的な問...
View Article長崎旅行とティーバッグ ①
長崎旅行のことは2月20日に書いた。正直、旅行があまり好きではない自分だが、その理由について考えたこともなく、なぜに嫌いなのかについて把握はしていないが、嫌いなことは確かである。妻は、「今のうちに子どもたちと想い出を…」ということらしい。「札幌雪まつり」を予定していたが、予約が取れなかった。旅の想い出はないが、子どもの想い出はたくさんある。徳島の大塚美術館にも行ってみたいく、候補にあったが宿が手配で...
View Article長崎旅行とティーバッグ ②
ティーバッグの名の由来は分かるが、ティーバックは誤記で、正しくはTバックと表記するらしい。和製英語で海外ではソング(thong)、タンガ(tanga)、Gストリング(G-String)等に詳細に分類されるも、日本ではこれらの下着の総称として用いられる事が多い。中でもGストリングは上級者用で、前のデルタ地帯の布は小さく、後方部はすべて紐となっており、ひもパンと呼ばれている。パンツの役目は保温で、ネル性...
View Article長崎旅行とティーバッグ 🈡
ティーバッグにして以降、これまでは1日3倍程度、それも食事時に限った緑茶だったが、倍以上の7~8杯は飲むようになった。25袋入り40パックが購入1月足らずなのに、もう12パック袋(計300個)消費したことになる。いかんせんこれは飲み過ぎではないかと飲み過ぎの害を調べてみると、こんなサイトを見つけた。【緑茶は1日何杯まで!?緑茶の健康効果と適正量のお話】。記事によると、体に良いとされる緑茶であれ飲み過...
View Article人を判断することの難しさ ①
ある場面での人を判断することを総じて状況判断ともいうが、その際、要素として相手の人間性(人格)も含めた判断となる。したがって、少なくとも相手の人間の性格なり気質なりをある程度知っておかなければ正確な判断はできない。正確な判断が必要な理由は、それによってこちらの正しい対応が選択されるからだ。ゆえに、人間関係における状況判断というのは、相手の人格判断かも知れない。将棋をやっていて重要なのは場面ごとにおけ...
View Article保育士殺害!同僚の倒錯心理
3月25日、東京都杉並区のアパートで保育士の照井津久美(つぐみ)さん(32)が殺害された事件で、警視庁捜査1課は31日、殺人容疑で逮捕した男を同区井草1の保育士、松岡佑輔容疑者(31)と発表した。松岡容疑者は照井さんが勤める乳児院の同僚だった。事件当日に照井さんの部屋にいたことは認めながらも、「刺してはいない」などと容疑を否認しているという。松岡容疑者は事件当日の26日と前日の25日に仕事を休んでい...
View Article人を判断することの難しさ ②
誰とでも仲良くできるわけではない。人と人との関係において、気の合う合わないくらいは子ども時代からあろうし、みんな知っている。ある程度の年代になると付き合う相手選びが重要になるのは、若いころに比べて充実した日々を送りたいとの気持ちが強まるからだろう。若い時代には無駄はなく、すべてが肥やしというが、肥やしもへったくれも必要ない年代になると無駄は避けたい。人選びが卒なくできるようになるのも経年で得た能力の...
View Article人を判断することの難しさ ③
自分は滅多なことで謝罪はしないが、それは謝罪が好きだからである。決して高いプライドが邪魔をするからではなく、謝罪の何たるかを知るからでもある。謝罪とは自分を無にする行為でなければならない。他人の「精神誠意」がどの程度か分からぬが、自分のことならよく分かる。謝罪は精神誠意でなければならず、上辺だけならしない方がマシ。誤解はあろうが自分の考えだ。謝罪の本質は、「許しを乞わないこと」だと、幾度か書いた。許...
View Article人を判断することの難しさ ③
謝罪のバーゲンセールといえば女性。口からとめどなくでる、「ごめんなさい」。女性らしい控えめ感はあるが、希薄な人間関係を保って行こうとの知恵もあろう。男同士に表層的な謝罪は空しい。男はむやみやたらに謝罪をしない理由として、プライドが邪魔をする事もあるが、自尊心をかなぐり捨てた謝罪に真の男らしさであるなら、自分を無価値にする謝罪がそうそうあるべきでない。男と女はその面からいってもつくづく違う世界観をもっ...
View Article死ぬまで生きた人たちの訃報
生きるということは死に向かうことだが、70代の将棋仲間がこんなことを問うてきた。公民館のロビーでのことだ。なんでまたそんなことをと思ったが、彼の考えに興味もあったがその問いとは、「死後の世界を信じますかね?」。自分はあえて躊躇い気味の顔と口調で答えた。「行ってきた人に話を聞いたわけではないし、私はないと思います」。「でも、あるんですよ」。幽霊やUFOなどを、「いる」、「ある」という人は少なくない。「...
View Article死者の行く先 「ある?」「ない?」
「死んでどうなるかは死んでみなきゃ分からない」。これが、「死とは何か?」についての正解らしい。"案ずるより産むがやすし"というように、多くのことは経験しなければ分からない。といえば、これまた安易な考えらしい。なぜなら、「経験しなくても分かること」と、「経験しても分からないこと」があるという。そこで考えてみた。「経験しなくても分かること」とは何か?いやいや、これが実に多くあって驚く。無茶苦茶多いので状...
View Article死者の行く先「誰も知らない」
いかなる人間がいかに死についての考察を加えたところで、人間は死を理解しないままに死んでいく。人間の死だからと、飛ぶ蠅や蚊をピシャリと叩き潰すと何ら変わりない死でしかない。人間の死だけが高尚であるというのは、単なる思い込みでしかなく、虫や家畜の死と同じ死であろう。多くの死についての意味付けを読み、死についての考察や高説も目にし耳にした。死を題材にした文学作品は多い。太宰の師井伏鱒二は心中した太宰を追憶...
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