こどもとは何か? ⑪
「頭の中にある意識ばかりを大事にし、心の感覚を大事にしていない…そんな時代になったのは、なんでもかんでもすぐに答えを求めようとの姿勢から起こった。知識ばかりを詰め込んだ今の頭でっかちな若い人をみていると、もっともっと自由に生きられるのではないか」。と、これは話題の著書『遺言』の中で養老孟司氏が述べている。考えない若者もいるにはいるが。が、総体的にみればつまらない若者が増えたのかも知れない。若者はこど...
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最後にこどもを取り巻く問題のなかで、命にかかわるという点においてもっとも大事ないじめについて考える。これまで何度もいじめについて考えたがいじめが一向になくならないのは、皆が真剣に考えないことも原因に思える。いじめは昔からあった。いじめを自己解決できないこどもはまずは教師を頼る。それが学校内でのことだから、教師なら解決できると思うだろう。人にもよるが大方の教師は無能である。教師はいじめを解決することよ...
View Article小学生名人vs中学生名人
4月29日に行われた2018年度「第43回小学生名人戦」で優勝した西日本代表の間悠亜(とい・ゆうや)君(福井県永平寺町松岡小4年)が、奨励会6級に合格した。入会試験は大阪の関西将棋会館で8月17日に行われ、間君は名人戦優勝を受け1次試験が免除、2次試験の奨励会員3人との勝ち抜け戦に臨み、1人目の対局で勝利した。その後の作文、面接試験などを経て合格の通知があった。22日からの奨励会での初対局に臨む間く...
View Article親子とは何か? ①
母とは何?父とは何?こどもとは何?と続いてみると、「親子とは何か?」も必然であろう。考えるのは論理的に頭を働かせることだから、結論の有無にこだわらない。筋道立てて知的に分析し、客観的に判断することで得られるもの、それが「考える」という作業であって、「思う」とは異なる。「思う」は、突発的・瞬間的な心の変化や感じ方を率直に伝える時に使う。「親子についてどう思う?」と聞かれて、「自分はこう思う」と即答でき...
View Article親子とは何か? ②
日本人の意識構造は住居環境が大きく関わっていると和辻哲郎はいう。ならば親子関係にも影響はあろう。近年はどこか旅に出向いても、古い旅館に泊まらぬかぎりお目にかからなくなった襖について和辻はこう述べる。「襖は、それを"へだて"として使用する人々が、それを"へだて"として相互に尊重し合うときにのみ、"へだて"としての役割を果たす"へだて"である。」なるほど。ことはそれだけにとどまらない。つまり、部屋の中に...
View Article親子とは何か? ③
9月8日(日本時間9月9日)に開催された全米オープン決勝でセリーナ・ウィリアムズ選手を破り、日本選手として初の四大大会制覇を果たした、大坂なおみ選手。20歳の王者は、試合後、母の元へ駆け寄り、抱き合って喜びをかみしめた。大坂選手は2017年のインタビューで、これまでの人生でもっとも影響を受けた女性は?という質問に、迷わず「お母さん」と答えている。...
View Article親子とは何か? ④
この世の物すべてを解明して人生を終えたい。というような大それたことを願うほどにマヌケではないが、身近な問題に思考が及ぶのは生きてる証といえる。生まれたときから自分に指示命令をし、立ちふさがる得体のしれない親とは一体何なのか?自分が親になってみれば多少の理解はあるが、受けると与えるでは根本がちがい、受けたものの辛さが消えることはない。親子の愛情というのは血のつながりに根差すものではなく、親と子らしい生...
View Article親子とは何か? ⑤
こどもに見透かされるのは憐れな親である。一言一句のすべてをこどもに読まれていながら気づかぬ親は、親として機能していない。「本当にお前のためを思って言ってる」は親の常套句だがダメ教師も多用する。強調するところに信憑性がない。本当にこどもを思ってかどうかの判断はこども自身が感じることだから、押し付けるより真心を持って接すれば伝わるだろう。自我を抑えて親におもねるそんな心の弱い子は親の強権によってそのよう...
View Article親子とは何か? ⑥
親が子を大事にするということはどういうことか?子が親を大事にするというのはどういうことか?について考えてみる。良い上司というのは、部下の手柄を部下の手柄として賛辞するが、悪い上司は、部下の手柄をさも自分の功績のように上に報告する卑しい人間である。同じように、良い親とは前者に似たものがある。世界一のプレイヤーになった母の言葉を思い出す。「わたしは彼を産んだだけです」。この言葉の意味するものこそ親の子に...
View Article親子とは何か? 🈡
親子に起こる問題は、世代断絶、価値観の違い・押し付けなどがある。さらには前記したように、15~20歳の子が5~6歳に人間として扱われるなど、ナルシスチックな家庭はこどもにとって牢獄である。「嫁にやる」という言葉も私有物的なニュアンスがあり、「嫁に出す」、「嫁つがせる」がいい。娘は一人の男と恋をするのだから、「やる」はいかにも傲慢な印象を抱く。「親子の愛は美しい」と決められているのではなく、「美しいも...
View Article自由とは何か? ①
昨日の記事の最後に自由について触れた。おそらく自由について書かれた書物は1000や2000冊どころではなかろう。根拠のない想像だが、人間にとって、愛と自由と死はもっとも関心の高いものであって、それらについて多くが述べられている。人間は愛がなければ生きてはいけない。にも拘らず人は人を心から愛することができない。そこで宗教が生まれるのではないか?人間はまた自由が供与されなければ「生きた」とはいえない。自...
View Article自由とは何か? ②
母親の締め付けがキツかった子どものころ、どれだけ自由に憧れたことだろう。自分の求める自由とは、ただ母親から離れること。それだけで十分に自由であるように思え、離れてみると実際その通りだった。友人や仲間のことをボロカスにいい、「あんなのと付き合うな」と制止する。思春期時期には恋愛の邪魔をする。こうした行為が嫌がらせでないなら何だというのか。彼女とは河の土手を散歩する程度の純愛だが、母は不良女と罵り交際を...
View Article自由とは何か? ③
なにびとからも強要されず、すべてのことをを自分の意思だけで決めていけるのは、無人島に漂着した以外にはあり得ない。ロビンソン・クルーソーではないが、無人島ではそう生きるしかできない。誰にも相談できない、協力も得れない、自分の行為においても正しいか否かも分からない。それがいいのか?それが幸せなのか?というより、それ以外に生きる方法がない。そこでは自分が行ういかなる行為における善悪の定義もなければ、善か悪...
View Article松田優作とは何か?
もし、優作が死なないで生きていたら、今日が69歳のバースデイになる。一体どんな優作なのだろうか?ならばと、優作と同じ1949年生まれの芸能人をあげてみた。大竹まこと、オスマンサンコン、ガッツ石松がヒット。むむむむ…、ちょいアレなので、48年生まれを探すと、沢田研二、泉谷しげる、柄本明、前川清。な、なんと…、もうちょい広げて50年生まれを見る。神田正輝、志村けん、舘ひろし、梅沢冨美男、山本譲二、細川た...
View Article自由とは何か? ④
「自由恋愛」という言葉がある。考えようによってはおかしな言葉で、人は誰もが自由に恋愛するのではないのか?強制的に結婚させられることはあっても、強制的に恋愛をしろといっても無理というもの。なぜに、「自由恋愛」という言葉が存在するのかを紐解くと、「自由恋愛」とは男女が互いの意思で恋愛することがよくないとされた時代に用いられた語句である。現代人にはピンとこないだろうが、かつては男女の恋愛に関して封建的な制...
View Article自由とは何か? ⑤
「自殺は人間の最後の自由」というのは検証する必要はなかろう。間違いなく自殺は人の自由な行為に違いない。生きることが辛く苦しい状況にあって、死ぬこと以外にその苦しみから逃れる方法がないなら、死を選択するのは仕方のないことかもしれない。が、思い立ってすぐに死ねるほど人間は単純ではない。死を敢行するまでの気持ちの成り行きは複雑・微妙だろう。すぐに死なないで迷うのは、本当は死にたくないのだろう。それでも死を...
View Article自由とは何か? ⑥
「働かざる者食うべからず」という言葉は誰もが耳にしたはず。にも拘わらず働かざる者が増えてしまっている昨今は、上の慣用句が何の意味もなくなっている。「働かぬ子に食わす飯などない」という親はいないのか?働かず引きこもる子に餌を与える親の心中は?時代も変われば新しい慣用句も生まれよう。「働かざる者に食わせる親がいる」と広辞苑にのせるべき。彼らニートたちは、人間だから生きていられるのである。人間以外の動物な...
View Article貴乃花親方に寄す ①
昨日は広島カープの三連覇で、選手もファンも大騒ぎの広島の街だが、135試合目にしての長い道のりでの優勝だった。長いといえば長いが、それだけファンもヤキモキ、一喜一憂させられる、それがまたファンにとって、選手にとってのプロ野球である。それに比べて大相撲の15日はあっけない。場所が始まったと思えば、「え?もう千秋楽?」と、わずか2週間の決着である。大相撲人気とプロ野球人気が異質なのは、個人とチームの違い...
View Article貴乃花親方に寄す ②
突然の引退、親方廃業、残されたのは弟子、かくして平成の大横綱は終焉せり。協会への恨みつらみ会見には、感動的の「か」の字も沸かない。あれが貴乃花という人間の貴乃花的生き方というなら我々は黙って貴乃花を眺めるしかない。黙って眺めることはできても心に種々を感じるのが人間である。自分は貴乃花をどう見た?相撲協会をどう見たのか?その思いを言葉にする。貴乃花親方の突然の廃業は、かつて同部屋の兄弟子で、引退後も昵...
View Article貴乃花親方に寄す ③
元横綱日馬富士に暴行を受けた貴ノ岩が、逆に“暴行疑惑”で昨年12月に東京地裁へ証人として出廷していたことが判明。引退した貴乃花部屋の元幕下貴斗志が日本相撲協会を訴えている民事訴訟で、3人の元力士が貴乃花部屋で行われていた暴力の実態などを証言。貴乃花親方と花田景子夫人も貴ノ岩と同日に証人尋問で出廷した。訴訟は18年2月23日、和解が成立した。貴斗志将吏は埼玉県越谷市出身で、小学5年生で双子の兄(将匡)...
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