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ウォーキングの問題点

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朝起きて、左足の着地第一歩の痛みが、ズッキ~ンとするここ2、3日である。「う~む」これはウォーキングによるもので、こうなってみるとやはり無理をしていたのだろう。精神的な無理とか負担というより、体を酷使していたことになる。それまでちょくちょく歩いてはいたが、尿管結石のこともあって、昨年10月から本格的にウォーキングとやらを始めたものの…

9月13日現在の総歩行距離は、3427.099kmに達している。これがどのくらいの距離かといえば、一般的に日本列島は最西端の与那国島から北海道の最北宗谷岬まで3000kmといわれるが、それは直線距離であって、くねり型の日本列島は、弓条の島の連なりゆえに500km長い。総延長約は3500kmなら、11.5か月の歩行距離はほぼ日本列島縦断となる。

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などと言われても実際に日本列島を歩いたわけではないからピンとはこない。実際にあるいた伊能忠敬は、15年かけて延べ40000kmといわれている。これも数字的にはピンとこない。人にもよるが、30歳代男性の一日の平均歩数は8200歩だそうだ。1日10000歩、1歩が0.5mとして約5km歩いていることになる。それで40000kmなら(5km × 365日) で22年ということだ。

自分の月平均294.8kmは無理をして得た数字ではないが、結果的に体を痛めてはやり過ぎということになる。それで気になり、「かかとの痛み」をちょいと調べてみた。検索入れるとあるわあるわ、「ウオーキングを2カ月程していたら右足かかとが痛くなった」、「ウォーキングの後、踵、足首が痛い」、「単なる疲労?若くても油断できないかかと痛みさまざま…」など。

「足の裏が痛い、踵が痛い、足をつくと激痛で歩けないという方の中に、最近靴を変えた、最近体重が増えた、最近久しぶりに急激な運動をした、長距離のマラソンやウォーキングする」という方いませんか?」という接骨院の見出しがあり、それによると「足底筋膜炎」という診断を述べている。専門用語なのであまり聴きなれない言葉でもあり、実際初めて耳にした。

足底筋膜炎とは、足底筋膜と呼ばれる踵の骨と足の指の付け根(母指球)をつないでいる筋組織が炎症を起こした状態。原因は様々で、使いすぎ、偏平足、外反母趾、何とさらには骨盤の歪みが原因で起こる方もいるようだ。つまり、足底筋膜に繰り返し負荷がかかることで起こる。過度の負荷がかかると足底筋膜に小さな断裂が生じ、この断裂によって炎症が起き痛みを感じる。

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足を引きずって来院した40代の男性は、歩くたびに足の裏に激痛が走り、仕事で歩くのに困ったとのこと。事情を聞くと男性は、1ヶ月前からウォーキングを週3回しているとの事。ウォーキングを始めた日からなんとなく右足のハリがあり、何日か後には右の足の裏に少し痛みを感じるようになったが、筋肉痛だと思い放置したままウォーキングを続けていたという。

自分も足の底の違和感はまったくないことはなく、足底を地面につける回数が多ければ当然のことと考えていた。それが約1週間前くらいから、違和感が痛みに代わったようで、歩いているときは特に感じないが、寝起きの初めの1歩に激痛が走り、3日前も今朝も歩けないくらいに痛かった。ところが、数十分もすれば痛みはほとんど解消するのだが、そうはいっても気になる症状だ。

上の男性については、2週間ウォーキングを我慢してもらい、週に3~4回の施術をしたところ、2週後には80%程度痛みが消えて歩行も気にならなくなり、3週間後には痛みが取れて日常生活や運動が気にせずできるようになったそうだ。 完治に近い状態で男性は、「さっそくウォーキングを始めたいと思います」と帰られたという。酷使が原因なら、使わなければよくなるようだ。

バレーやバスケの選手には"ジャンパー膝故障"といって、文字通りジャンプするスポーツによる膝の痛みが知られている。野球のピッチャーの肘の故障もそうだし、酷使による故障は当然であろう。自分もそうだが、無理をしても平気な人間ほど無理をするもので、気づいたときはもはや手遅れというくらいに体に障害が出たりする。つまり、無理は精神なのか肉体なのか?

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肉体的な無理を精神で完治しない「無理」というのが怖いといえる。体がへとへとになるような労働や運動なら、文句なしに精神がそれを感知するが、歩くなんてのは運動からすると超楽な部類である。が、例えウォーキングといえど踵には体重の1.1倍から1.5倍程度の衝撃がかかる。近年は衝撃を吸収するシューズも研究開発されているが、すり減った靴では効果が低減する。

自分のシューズも頑張ってくれた。底はすり減り、穴も開いた状態は、破損とか損耗というより、もはや残骸である。何とか1年履いてやろうの思いで人目も気にせず履いていた。大きな穴に人は、「この人は靴を買うカネもないのか」と思っているだろうなと思いながら、何とか9月末まで履いて供養してやるつもりでいた。が、情緒よりも健康の害が問題と気づいた。

元々27.5~28cmの靴サイズで、最初のシューズは27cmときつめだったが、たくさん歩くしゆるくなるのを懸念、27cmにした。半年くらいして、左右の足先の小指あたりに亀裂ができた。やはり無理をしていたのだろうが、亀裂ができると逆にきつさが軽減され、楽になったという経緯がある。寝起きにかかとに痛みが出るという症状は、足底筋膜炎に間違いなかろう。

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寝ている間は体もリラックスしており、筋肉も休息できるが、足底筋膜炎の場合は起き上がって歩こうとした時、足裏にかかる負担のあまりの大きさから痛みが発生する。治療については「安静」とある。当然のこと、患部に刺激を与えないようにする。さらに、入浴後は土踏まずやかかとを入念にマッサージを丁寧にじっくり時間をかけて行うが、ズボラな自分はこれは自信がない。

ふと思い出したのが、1960年ローマオリンピックのマラソンを裸足で駆け抜けて優勝した、エチオピアのアベベである。裸足の理由を、練習でも裸足で野山を駆けているといったが、草原なら雑草がクッションになってはいるが、アスファルト上を裸足で駆けるのは超人である。アベベは4年後の東京オリンピックでも優勝し、マラソン二連覇を達成したが、東京では靴を履いていた。


子ども心に裸足でないのを残念に思った記憶がある。足底筋膜炎という症状は、罹患する人も多いが、そのほとんどは自然治癒していくようで、痛みが消える場合は特に治療しなくてもいいと考えられている。どちらかと言えば冷やさず温めるのが効果的だから、冷たい水につけるよりも適度な温浴がいい。足なので使わないのは難しいが、一にも二にも安静が効果的とされる。

スポーツ選手は、無理な練習を積み重ねて向上していくので、不断の練習が大切ではあるが、それだけ故障も多いのだろうな。本人以外にはわからない、苦しみ、辛さは、観戦者には伝わらない。足底腱膜炎を発症は40~50歳代の人が多い。理由は、加齢によって足底腱膜の柔軟性が失われ、硬くなってくるからだ。確かに年を取った人の足の裏は角質化して硬くなるようだ。

積もり積もった足の裏の疲労が、足底腱膜炎という症状として出てきたということだろう。若くても骨盤が歪んでいる、左右の足の長さが違うなどの人は、そうした体の歪みが足裏に不自然に重心がかかるため、足底腱膜炎になりやすい。多くの人が自分と同じように、朝起きて歩き出す最初の一歩の着地が一番痛みを感じるのは、動きに合わせて腱が引っ張られるからだ。

体が出したサインであろうし、それまで考えもしなかった足底腱膜炎に、今後は留意しながらやっていく。肉体の無理を精神が感知しなくとも、痛みという感知がサインである。あらためてスポーツマン、アスリートたちの精神・肉体的な大変さを感じられるし、健康のために運動をする自分たちと、そうでない人たちの違いというのは、いかばかりであろうか。

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