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「ブログが怖い」という ②

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本格的、継続的にウォーキングを始めてまもなく1年になるが、有酸素運動といわれるように、歩いていると確かに脳に酸素を多く含んだ血液が流れて、頭が冴えているのがよくわかる。歩くのは無理な運動にないが、それでも疲れるという人は、心肺機能や足腰が弱いのではないか。足を使っての運動だから脚力ともいうが、決して無理をして速く歩かないことだ。

やはり、無理はストレスになろうし、記録を目指すアスリートなら無理をしても目標に近づける必要はあっても、体に良いウォーキングといいながら、体に悪いストレスを起こしてはダメだ。歩くのが楽しいという表現をする人は、おそらく脳の爽快感を感じているのではないか。ジョギングブームだったころ十数年前に読んだ本に、ジョギングは中毒性があると書かれていた。

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脳内麻薬といわれるドーパミンが放出されるからというのが理由で、麻薬なら中毒になってもおかしくない。ジョギングより軽度なウォーキングも、距離を延ばせば適度の疲労感はあり、適度の疲労感も快感とならば、中毒の一因であろう。運動のみならずブログも中毒性があるようだ。ブログが最も広がった国は日本と言われ、2002年ごろから広まってきた。

自分は2006年から始めたが、その当時はもう巷でブログ、ブログ、ブログと、煽っている感があった。調べてみたところ、当初から日本語で書かれたブログは、他の言語で書かれたブログに比べ、その増加率という点で突出していたようだ。2007年には、世界中で投稿されたブログ記事のうち37%が日本語で、英語圏を抜いて世界一であるとの調査結果もあった。

日々の個人的な日記よりも、書評ブロガーが多かったようだ。書評ブロガーが多かった理由は、本好きの日本人が、小遣いの多くを本代に費やし、本の置き場もないくらいに積み重ねているような人たちが、せっかくの知識や素養を生かす場として始めたのではないだろうか。読書家であるからにはそれなりのインテリ層であったろう。人間の質は表面的には分からない。

普通の世間話をするだけでは何も変わらぬオッサンであれ、ストックとしての知性や教養がある人は話し込むと分かる。人の知的痕跡(インテリジェンス)はひけらかさずとも自然に出てくるもの。一部のインテリ層が占めていたブログがどんどん普及し、今やサルでもネコでもブロガーの時代となった理由は、「こんなことも書いていいんだ」とのハードルの低さであろう。

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誰もが書評ブロガーや、政治や経済などについてなどの、影響力のあるブロガーでなければならない理由はない。今や、他愛もない個人の日常や育児日記がもっとも主流を占めているのではなかろうか?また、ブログを始める動機がそれであったりする。日記を公開するなどの自己顕示欲の強い人は、ブログが広まる前から自前のサイトを立ち上げて「公開日記」を投稿していた。

当時の状況でサイトで個人日記を更新し続けるのは、それなりのエネルギーはもちろんのころ、パソコンの知識や技術、それに資金も必要だった。今ほどインターネットが割安で利用できない、ニフティーなどのパソコン通信の時代などは、月の使用量が7万、8万は普通にかかっていた。携帯が普及したころ、子どもに持たせたところ、高額の使用量が社会問題になった。

「ブログ始めました」と誰もがそのように書き、その言葉だけで終わったブログをたくさん見かけるし、毎日こまめに10年以上も続ける人もいる。したがって、ブログは主に毎日更新されるブログと、ときどきしか更新されないブログの二種類に分けられる。「長いこと放置してました。すみません」というのを見ると、何の誰に謝る必要があるのか不思議である。

そういうブロガーは、ファンのために書いているのだとの意識が強いのだろう。いつも見に(読みに)来てくれるのに、すっぽかして申し訳ないということだろうが、「すみません」と謝る必要があるほど、ファンという方々に拠り所とされているのだろうか?いささか思い上がりを感じる。最初は自己顕示もあってファン拡大に躍起になったはいいが、それが負担になったりする。

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人のために何かをするということは、自分のために何かをするよりも、結構苦しいもので、それをプレッシャーともいう。「親のためにしなきゃ」、「恋人のために」、「妻子のために」などは、人間が本来弱いものであるなら、それらが「やる気」の支えになる場合もあるが、人のために何かをするという基本は依存であって、対象を喪失したときの悲哀感情に苛まれる。

あまりに依存心が強いと、対象喪失を受容できず、対象喪失を否認する行動に出る。分かり易い例でいうと、恋人といさかいを起こして、相手が去って行ったとする。3日経ち、1週間経ち、恋人への思いは募るばかりで消えることはない。それで一人ぼんやりと、明日は恋人が自分のところに「悪かった、ごめん」、そういって戻ってくる来ることを心の中で想像する。

二人で話し合って決めた破局の事実、恋人を失ったのは紛れもない事実だが、それを否認しようとし、いつまでも思いを巡らすという女性は結構多い。しかし、現実には恋人が「悪かった」と謝り、戻ってくることはない。「辛い」、「苦しい」そんな失恋の日々はいかに相手に依存していたかの現れである。それでも本人は自己の依存心ゆえに新しい体制ができあがらない。

「引きづる女」と言っている。つまり、神経質なまでに依存心の強い人間にとって、現実的なのは自分の感情だけである。そして、それは自己中心的な幼稚な感情である。自分には自分の感情があるように、人には人の感情の動きがあると、どうしても思えないし、納得できない。子どもに依存する親の多くも同じ感情である。子どもが親に依存するのは現実的である。


悪くいえば親を利用するのであって、それは生きるための現実であるが、親が子どもに依存するのは、自己実現の場合が多い。対象に自分を委ねるというのはそういうものだが、それらを親は否認する。あるいは無意識に子どもの幸せのためと思い込んでいる。自分の行為を自分のためとの意識でやるならはぐらかされ、意に反することも、収拾し納得しようとする。

が、自分の行為は子どものため、子どもへの愛情だと思い込んでる親は、子どもの反発を許せない。だから、「あなたのことを思ってるのに、なんでそうなの?」と子どもに向かって嘆いたりする。子どもが親の行為を本当に自分のためか、あるいは親の都合や周囲にたいする見栄であるか、見分けがつかないこも多いが、物事をしっかりと是々非々に考える子はそれを見抜く。

もっとも親もおろいろで、大根役者と見抜かれて当然の親もいる。自分の都合を子どもに見抜かれぬように隠し、いかにも子どものためと思わせる言動に長けた親は、スポーツ界における名コーチと同等の資質を持っている。コーチの卓越した能力というのは、"そそのかし"の技術ではないだろうか。同じように真意を隠したそそのかし上手の親はよい結果をもたらせる。

「そそのかす」には悪いそそのかしもあるが、「バカとハサミは使いよう」で、実際何事も使いようである。選手と一緒に楽しむコーチ、子どもと一緒に楽しむ子育てが理想だが、今の競争社会にそんな暢気なこと言ってられないという親もいる。善悪というよりも、そういう親にしてそういう子どもが育つ。子どもに身についたものの責任を親が取れるか?まあ「無理だ」。

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タイムリーでいうなら、世間のいう高畑裕太がそれほどにダメな男であったとして、その責任を母が取れるのか?尻ぬぐいはできても、身についた資質や性格の責任をどう親がとれというのか?まあ「無理だ」。子に依存する親なら自分の生ある限り子どものアレコレの責任を取るつもりだろうが、傍からみれば惨めな親子であり、動物に比べて何とも人間の儚さであろうか。

「子どもに一切を託すこと。それが私の人生です」。も殊勝な母として美しい言葉に聞こえる。そういう母がいてもいい。人の人生だ。それはそうだが、例外はあっても、基本親は子より長くは生きられない。だったら、子どもが人生の伴侶を見つけ、親亡きあとも楽しい人生を送ってもらわねばならない。そうあって欲しい。それを真に願うなら、親は早い時期に子離れをすべき。

それをしない、できないというのは、親不在の子どもの人生を認めてないことになる。母親は目先だけのことに躍起になるが、常に3年後、5年後のことを考えて、今の行動を決めなければダメだろう。今だけ、今がよければいいという自転車操業的子育ては、将来「〇」を貰うために今は「×」である方がいいといった、長期のスパンで子どもを考えることができない。

「子どもにしてやるすべては子どものプラスになる」ではなく、親が子どもに手を貸す多くは、子どもにマイナスとなるという思考を、強く自分に言い聞かせる。巣立ちの前の子どもに餌を与えない動物の非情さをみるとき、あの非情さに親の苦悩は感じられない。彼らはいかにもさりげないし、当たり前のようにそれをやる。それが子どものためと知っている。本能のなせる業か。

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そういう時に人間はバカだと思う。本能の壊れた動物ゆえに仕方ないというのは言いぐさであって、だったら思考があるし、知識があろう。知識で本能をカバーできるはずだが、それも簡単ではない。なぜなら感情が災いをするからだ。子育てに限らず正しいことを行う条件として、思考し、知識を得て、感情を殺し理性で行動する。それが正しい行為の条件と考える。


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