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皇室を考える ①

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イメージ 1子は親を選んで生まれてこれないし、生まれてからも子どもの描く(理想とする)親になってくれることはない。親も同様に子どもを選んで生むことはできない。ただし、男女の産み分けについては、"可能"という説が巷で幅を聞かせている。どういう食品をとると女の子だの、男が生まれやすいだの、まことしやかに流れていたが、そんなことは信じない派であった。

だまっていても男女の確率は50%だから、男が欲しくて女が生まれたらまた挑戦すればいいし、昔はみんなそうだった。現皇太子の徳仁殿下も男の子が欲しかったであろうが、女児誕生となり、それで次をイクのかと思いきや、少なく産んで大事に育てるという少子化傾向は皇室にまで波及しているのか、他人の閨の事情は分らないが、お一人で打ち止めだったようだ。

3人の子宝に恵まれた秋篠宮家の方が、比喩的にいえば夫婦仲が良かった、という言い方になろう。徳仁殿下にも「是非ともお世継ぎ(男の子)を…」という国民の声は届いていただろうし、宮内庁としても口には出さないまでも望んでいたであろうが、敵わぬままに雅子妃も50歳を過ぎてしまったこんにち、まかり間違ってももはや世継ぎは望むべくもない。

お世継ぎ問題が飛び交うなか、「それではこちらが!よし、紀子、一丁行くぜ!」と、秋篠宮家文仁親王が息巻いたかどうかは定かではないが、男子誕生には驚いた。2008年9月6日であった。これがもし、女子であったらどうだったのだろうか?と言うのは野暮な想像だが、40歳で悠仁親王を出産した紀子妃はご立派である。これで懸案の世継ぎ問題も幾分解消した。

多くの国民が思っているように、あるいは報道に見聞きするように、雅子妃へのバッシングは理解できないものではない。おそらく、と前置きしていうが、紀子妃と雅子妃の偏差値は圧倒的に雅子妃が上であろう。そもそも「偏差値」などという計測で人を計るのはバカげているし、好きではないが、偏差値大好き人間たちに対して批判的に使うことはある。

そもそも偏差値による価値判断を自分は批判的にしか使わないし、それが偏差値信仰に対するアンチテーゼと思っている。人間の差を学問の差と見るのが偏差値であるが、雅子妃と紀子妃にはまったく無用の長物といっていい。偏差値信奉者は人と人を偏差値基準であれこれ比べるが、決して人間性の質的な差を対象としていない。おそらく学歴の差、学問の差であろう。

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学歴の差は決して学問の差でもないはずなのに、高偏差値校=賢い人間というブランド信仰、ブランド満足であろう。学問に熱心な人間はどこにもいるし、学問に熱心でない人間もどこにもいる。偏差値の高くとも人間的好感度を示さない人はあまたいるのに、木を見て森を見ずの論理である。安くてもいいバッグや洋服はあるが、ブランド信仰にそういう目線はない。

雅子妃は子育てに向かない。すべてのエリートが不向きといわないが、紀子妃人気に比べれば、雅子妃の存在感など無きに等しい。紀子妃はなぜにあんなに愛くるしい笑顔で国民に接することができるのか?単純に自分はいい両親を持ったからと想像する。知らない人の今は、想像するしかない。いい子どもを見ると、いい親を持ったなと想像するのが常である。

雅子妃を批判するために紀子妃がいるわけではないが、紀子妃は大学生時代からの愛くるしい笑顔が現在も健在だ。年齢は雅子妃より3歳年下の48歳であるが、笑顔のある人はふけない。「若く見られたい秘訣は笑わないこと」といわれるが、そんなシワがどうのこうのという問題ではなく、人の本質的な若さは笑顔にあるし、人の笑顔は美しく愛らしい。

赤ちゃんの笑い顔がまさに天使の笑顔であるようにだ…。自然な笑顔に対し、つくり笑いはなんとも不気味である。不気味と言わないまでも、どことなく違和感がある。紀子妃の自然な笑顔にすれば、雅子妃のつくり顔的な笑顔に国民の多くは馴染めていない。ジャーナリストの櫻井よしこは、『週刊ダイアモンド』(2006年9月2日号)に以下のコラムを寄せている。

「8月18日、皇太子ご一家がオランダに到着され、オランダ王室のお出迎えを受けて撮影された写真が各紙の一面を飾った。「はじける笑顔」と見出しを付けた社もあったほど、雅子妃の表情は明るかった。国内で見なれてしまった鬱々とした表情の上に努力して重ねて見せる笑顔とはまったく異質の、心底楽しそうな豪快な笑いがそこにあった。」

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笑顔の妃を見て、十分な休養を願いつつも、心中複雑な思いを抱いた日本人は少なくないだろう。(中略) 皇室に求めるものが国家統合の権威であるなら、その余のことを問題にするより、国民はまず、権威を真の権威ならしめる尊崇の思いを心のうちに育てていきたいものだ。応えて皇室は、ひたすら国民のために祈り、その祈りを実践なさっていただきたいものだ。

どちらが欠けても皇室の存在意義は失われる。日本の日本らしさも同様だ。憂うべきは、その心構えの双方における稀薄さである。雅子妃のご健康を祈りながらも、妃のはじける笑顔から皇室の存在理由としての国民のための祈りを読み取ることが出来ないのは、残念なことに私一人ではあるまい。」

このコラムは、『はじける笑顔の雅子妃に複雑な思い 皇室はなんのために存在するのか?』と題されたもので、読めばわかるが櫻井の雅子妃批判は、「そんな大口開けて笑っていいの?」である。オランダ訪問は余暇の家族旅行でもなければ、レジャー交流でもない。列記とした外交である。若き日の美智子皇后も紀子妃も、こんな醜態(?)は見せないであろう。

櫻井氏は「醜態」という言葉こそ使ってはないが、腹の中でその言葉を喋っている。雅子妃批判ならデヴィ夫人のブログが辛辣である。それはいいとして、自分の思う雅子妃と紀子妃の大きな違いは、決して目だった風には見えないけれども、紀子妃は秋篠宮殿下を立てているのが凄く感じられるし、秋篠宮文仁殿下(ここでは夫という)あっての自分という立場が見える。

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紀子妃は英語、ドイツ語に堪能で音楽の素養もあり、所作・しぐさも美しいひとであるが、すべては夫あっての妃殿下という意識が伝わってくる。夫をたてることは自身のためであり、皇室の意に従うことゆくゆくは自分のためというのが、無意識理解にあるから、自然に伝わってくる。対する雅子妃は、自身の経歴や語学力が皇室への適応力という勘違いがあった。

ばかりか、「優秀なキャリアウーマン」、「新しい時代の皇室にふさわしい妃殿下像」というような世間の風潮もあってか、そのことを追い風に国民もこんなに私に期待しているんだ」と、これは今から思えば完全な見込み違いをして皇室に迎えられた女性であろう。これは徳仁親王殿下が、ためらう小和田雅子を必死で口説く言葉に盛り込まれていたことと推察する。

したがって雅子妃が、自身の皇室における存在価値を、上記の部分で増幅させたのはむしろ徳仁殿下や国民の期待によるものだったかもしれない。それらがあの一件以来一変してしまった。あの一件とは、秋篠宮殿下の雅子妃批判である。文仁殿下の辛辣な言葉は、兄の徳仁にも及んだ。以下は2004年(平成16年)11月25日、誕生日会見などでの発言である。

・「記者会見という場所において発言する前に、せめて陛下とその内容について話をして、その上での話であるべきではなかったかと思っております。そこのところは私としては残念に思います」(皇太子徳仁親王の雅子妃人格否定発言に対して)

・「あくまでも私個人としては、自分のための公務は作らない。(中略)私は公務というものはかなり受け身的なものではないかなと。こういう行事があるから出席してほしいという依頼を受けて、それでこちらもそれが非常に意義のあることであればそれを受けてその務めをする。私自身はそういうふうに考えて今までずっと来ています」 (公務の在り方について)

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・「皇族の公的な活動というのは社会からの要請にこたえて行われるべきものであると思います」

・「皇族の役割の大事な一つは、天皇をサポートすることではないかと思っております」

文仁殿下の言葉は実にもっともであるだけに、よほど腹に据えかねて出た言葉であろう。言わなければ収まらなかったと解される発言である。特に雅子妃の徳仁殿下を差し置いての海外公務要望に釘を刺したと見られている。雅子妃は徳仁殿下あっての自分の立場という意識が希薄であるように見受けられる。「文藝春秋」1993年3月号によれば以下の発言があったという。

「浩宮さまってそんなにお偉いの?」と、これは小和田雅子が徳仁皇太子殿下との出会いの場となった、スペインのエレナ王女歓迎レセプションでのあとで、雅子さんが祖母に上記の言葉を投げかけたという。報道の真偽は分らないし、あまりの無知な発言にその信憑性も問われているが、報道は事実である。「お偉いの?」が意味するものが何かは分らない。

当時雅子さんは23歳とはいえ、ハーバード大出身の外務省キャリアである。彼女らから見て「偉い」の意味はさまざまあろう。「皇室だから偉い」などの権威者的な意味での「偉いの?」ではなく、徳仁殿下が学問的に優秀かどうかを尋ねたのではないか。その辺の真意はわからないが、遠慮のない祖母に聞いたところで、祖母が頭の程度を知るはずがない。

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上記のセリフが本当なら、身内同士の他愛のないやり取りに思えるのだが…。親の跡目を継いで成り上がって社長になった息子に対し、「奴はそんなに偉いわけじゃないだろ?」みたいな皮肉交じりの言い方、そんなものかも知れない。悪気のあるように取ろうと思えば取れなくもないが、遠慮のない身内の取り止めのない話しを問題にしているのかも…。

皇室なんて位置付けは、偉いとか、脳ナシとか、そういう類のものではないわけだ。徳仁や文仁や礼宮内親王の偏差値がどうたらとかの問題ではない。格付け的に偉いといえばそういうものだ。小和田雅子も含めた庶民にとって、皇室などはもっとも遠い存在だし、身近に考えたこともなかった存在だが、いきなり振って沸いた縁談話に、さぞや躊躇いはあったろう。

そんな雅子妃についても、賢くないし才媛とは程遠いという評もある。以下はネットの記述である。「雅子妃の学歴・職歴のいかがわしさについては過去記事で詳細を述べたのでここでは触れませんが、驚くべく頭はおよろしくなく、英語も稚拙である、とこれは、はっきり言わせて頂きます。1200万円国費を費やしたとされる、外務省からオックス・フォードへの留学。

たった一人だけ落ちこぼれて修士号を取れなかったお方。父親のコネがきかぬところで実は落第生。ハーバード、東大(入学も卒業も無し)、外務省と全て父親の力による見せかけ。雅子妃の英語を聞いてごらんなさい、そのレベルに絶句しますから。婚約会見その後の雅子妃の談話を聞けば頭脳のレベル、如実です。婚約会見時の、『一言つけ加えさせていただけば…』の中身も皇太子の言葉のなぞりです。」

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話を世継ぎ問題に戻す。現在の情況からすれば、徳仁天皇の次は秋篠宮家から出る公算が強い。女帝待望論は、今の東宮愛子さまの様相ではおそらく出まい。悠仁親王は現在8歳、徳仁殿下が55歳だから平均寿命まで生きたとして25年先に崩御であるなら、悠仁親王は33歳である。多少速くても何ら問題ない。悠仁天皇でいい。昭和天皇は27歳で即位している。

『文藝春秋』2009年2月号に「秋篠宮が天皇になる日」を書いたノンフィクション作家の保坂正康は、その理由を「皇室家における次男の存在に長年強い関心を持っていたから」と述べている。保坂氏は1989年にも「秩父宮 昭和天皇弟宮の生涯」(中公文庫)を書いている。皇室における天皇の地位は唯一無二であり、皇太子はそれを継ぐ特別な存在である。

秋篠宮が次男である自分があまりに冷や飯であることから、皇室離脱を模索しているという記事が流れたとき、徳仁殿下も「こういう根も葉もない噂がどうして流れたのか理解できません」と述べたが、近年はデヴィ夫人が、現皇太子を廃嫡し、皇太子位を秋篠宮文仁殿下へ移譲するための署名運動をすべし、国民は我慢の限界にある。などと息巻いていた。

「小和田雅子さんという方を お妃にむかえてしまったばかりに、今、日本の皇室は 小和田家の影響と雅子様のために皇室自体の存続が危ぶまれている状態となってしまいました。これは ひとえに小和田雅子さんが、『皇太子妃』となる認識とご覚悟が無かったからと言えましょう。今や、"適応障害"に 苦しんでいる一人の女性というより、我儘を超えた異常事態となっております。 

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雅子妃の常軌を逸したふるまいのためにどれだけの人が 迷惑をし、どれくらいの国費が無駄に使われていることか。(中略) 現皇太子が天皇として即位されるとしたら、日本の一大事です!77歳(4年前)になる現天皇のご公務の回数は年400回以上。それに対して51歳の現皇太子のご公務の回数は年200回程度。ご高齢の天皇がなさる ご公務の 半分しかなさっていません。

そして、皇太子のお口から出る言葉は、国民のことではなく、「雅子」 「愛子」 のことばかり。ご結婚前の凛とした皇太子のお姿の面影は一切なく、小和田家の婿養子のような皇太子に天皇を誰が望みましょう。」などと歯に衣着せぬ発言のデヴィ夫人だが、同じような考えは保坂氏にもある。保坂氏はそれ以上に徳仁殿下の発言に天皇の風格を感じていないようだ。

保坂氏は天皇家には、天皇独特の「天皇語」というものが存在するという。有名なのは昭和天皇が昭和50年に日米記者クラブにおいて初の記者会見を行った際、戦争責任を問われてこう答えている。「そういう言葉のアヤについては、私はそういう文学方面はあまり研究もしていないのでよくわかりませんから、そういう問題についてはお答えができかねます。」

天皇は責任の有無については言及せず、責任という重みを誰より痛切に感じていたからこそ、「責任」の一語を口にしなかった。天皇が「責任」という言葉を使うのは、皇祖皇宗124代への責任をすねて一人で負うことを意味し、単に言葉だけでなく、直ちに何がしかの行動を伴うことを意味する。「天皇語」は、こうした語彙にあるだけではなく、語り口にもあらわれる。

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