2019年5月21日(現地時間)、第72回カンヌ国際映画祭で新作『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』を世界初上映し、スタンディングオベーションを受けたタランティーノ監督。その後行われた記者会見では、監督とともに主演のブラッド・ピット&レオナルド・ディカプリオ、そしてマーゴット・ロビーも出席した。そこである女性記者が以下の質問を監督に直撃。
「マーゴットは主演級女優なのに彼女のセリフは少なかった。なぜ彼女が言葉を発するシーンがあまりなかったのですか?」。これにはタランティーノ監督は怒りを露わにし、「あなたの仮説に基づいた質問への回答を拒否します」と、その質問を一蹴。あまりのご立腹ぶりに、ブラッドとレオナルドも、「やばい」とばかりに気まずそうな表情を浮かべていたという。
それを見たマーゴットはすぐさま、「私が登場するシーンは、シャロンへの敬意を表す大事な瞬間だと考えています」と監督をフォロー。さらに、「彼女の悲劇的な死は純真さの喪失を表していると私は思います。彼女の素晴らしさを表現するのに言葉はいらない。私はセリフに頼ることなく、自分の演じるキャラクターの新たな一面を発見することができました。
それは私にとっても貴重な経験です。じっくりと時間をかけて役を作る機会なんて、そう滅多にあるものではないのです」と続けた。 上の三人が出演する本作は、1969年を舞台にハリウッド黄金時代の最後の瞬間を描いた物語で、同年8月9日に発生した女優、「シャロン・テート殺人事件」を題材に、マーゴット演じるシャロン・テートに注目が集まっらがセリフが少ないのは事実だった。
監督が立腹して答えられなかった質問に対し、咄嗟に監督をフォローしたマーゴットはさすがというか、彼女の聡明さ、頭のよさを感じさせる。もちろん、台本などある筈もない。偏見かもしれぬがざっと見渡してみて瞬時にこれだけの言葉を用意できる賢明な日本人女優がいるだろうか?マーゴットは、1990年7月2日生まれのオーストラリア(ゴールドコースト)出身で28歳。
優秀者の多いサマーセット大学を出た彼女は、女優を目指してドラマなどでキャリアを積んだ後に渡米し、本格的に女優としての活動をスタートさせた。セクシーなルックスとキュートな笑顔にどんな役でもこなす優れた演技力で多くの人を魅了する女優で、2018年公開の『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』では、アカデミー主演女優賞にノミネートされた。
ちなみに日本で頭の良い女優といえば、偏差値がどうの、出身校がどうの、そういうレベルで国民が満足するなら仕方がない。真に頭の良さとは何なのかという議論など耳目にしたことがない。女優のレベルというより、日本人のレベルが低いのだろうか。「女性の頭の良さとはなにか?」について、中国で起こったある事件を契機にし、以下のような議論が湧き起こった。
2010年6月10日、ある殺人事件の裁判が開かれた。性的暴行を加えようとしたところ抵抗されたため、ナイフで110回も突き刺し残酷に殺害したというもの。この事件を受け、「性的暴行を受けそうになった女性は命を守るため抵抗しないほうが賢いのではないか?」。議論の主題は、貞操を守るか、命を守るかということであり、これも頭の良し悪しという問題になるものなにか?
男にとっては実感が湧かないし、女性ならではの思考がなされる問題である。アメリカでレイプ事件があったときに、コンドームを差し出して死を免れた女性がいた。しかし、その後の裁判で男性側は「コンドームを差し出したんだから女は同意したんだろう」と和姦を主張したが陪審員は強姦とした。当然であり、犯罪者にとってそんな都合のいい話があるわけなかろう。
こうした事例に対して女性にアンケートを取ったらどうだろうか?「命が重要か」、「貞操が重要か」。どちらも重要との意見もあるだろうから、こういう女性の場合、「命が守りきれる状況ならば抵抗する」だろうし、抵抗は反射的・無意識的ではなかろうか。イスラムの戒律は厳しく、「シャリーア法」によると死刑に相当する罪は大きく3種類に分けられている。
殺人と麻薬密輸入とそして婚外交渉となっている。この中には同性愛や不倫も含まれ、窃盗罪は手足切断となっている。2006年、16歳の少女が51歳の男にレイプされてイランの公共広場で絞首刑に処された。彼女は13才の頃にパーティに出席した際、自動車の中で少年と2人きりでいたという理由で、「道徳警察」によって、「純潔に関する犯罪」で逮捕された過去もある。
短期間だが刑務所に放り込まれ、むち打ち100回刑を受けたが、釈放後に既婚で子持ちの51才の男から数回レイプされていた。彼女は裁判でレイプ事実を告白したが、レイプが証明できなければ彼女の罪となる。イラン法廷ではレイプの事実証明が極めて難しく、男性の証言の方が女性証言よりも重視されるため、絶望的状況だったという。彼女は賢くない?それとも不運?