「蛇(じゃ)の道は蛇(へび)」という。同類の者のすることは、同じ仲間なら容易に推測ができることの例え。また、その道の専門家は、その道をよく知っているということの例えとしていわれる。同じ「蛇」という漢字でも読み方が異なるのは理由がある。「蛇(じゃ)」は大蛇、「蛇(へび)は小蛇を指し、大蛇が通る道は、同じ類の小蛇や他の種類の蛇なら容易に分かるという説に由来する。
『仁義なき戦い・頂上作戦』では、2代目天政会会長の武田明がこれをいう。ヤクザがいうなら似合いもするが、世の中はどこまで腐っていくのかと憂える事件があった。まさに『蛇の道は蛇』、どうしてここれほどにあくどいことを思いつくのか。今回の犯罪を一言でいうと、「京都の有名大の男子学生が、女子学生をターゲットに、恋愛感情を抱くよう仕向け多額のツケを負わせる-」となる。
これでは具体的な内容は分からないので説明するが、先ずは逮捕された京都市下京区のバー経営、岸井謙典容疑者(24)と、同志社大や京都産業大など有名大の学生ら20~25歳の男6人だが、メンバーの総数は20人程度いた。男たちの狙いは女子学生を借金漬けにし、風俗業で働かせることで、その手口はこうだ。メンバーが京都駅や四条河原町などの繁華街、大学キャンパス周辺で女性に声をかける。
連絡先を交換し、その後、食事に誘って交際関係であるように思わせ、岸井容疑者が経営する京都・祇園の会員制バーへと誘い込む。バーの店内ではメンバー同士が結託し、女性にこんな風にたらし込む。「君はいい男を選んだけれど、この男と付き合うには金が要るよ」などと話し、店に複数回通わせるように仕向ける。そこでは酒類などをツケで提供することで、女性に多額の借金をさせる。
そのうえで借金返済の代わりや、男たちとの恋愛関係を維持するためとして、女性を働かせるための性風俗店を紹介していたというのだ。紹介先の性風俗店は京都や大阪、滋賀で計39店に及んでいたという。「若い男の子が客らしき女性を連れて出入りする姿を見た。一緒にいた女性は派手めではなく、ごく普通の感じでした」。と、バーが入居するビル近くの飲食店で働く女性(30)は振り返る。
被害女性らが紹介先の性風俗店で得た収入のうち15%程度がグループにバックされるなど、怖ろしく仕組まれた構図だ。グループは延べ262人の女性を性風俗店に紹介して働かせ、29年6月からの約1年3カ月で約7300万円もの利益を得ていた。府警はまだまだ被害はあるとみている。女性たちは、グループに現金がバックされていることも、自分たちが罠にはまったことすら知らない。
なぜこんなことに?女性はもう少しクレバーになれよ。「この男と付き合うには金が要るよ」などの言葉をなんで承知する?こうした不幸を同性女性は、「(彼女たちの)気持ちは分かる」となるのか?思慮ない行為に同調するより辛辣な批判をすべし。バーのツケがたまる前に気づけば、262人もの女性が風俗店勤務を強いられることもない。本当にバカげている。
あまりの数が多さに、女性特有の欠陥が見える。そうした欠陥を正さない限り、こうした悪の歯牙にかかる女性はなくならない。しかと自分のなかの女性的弱点を認め、被害原因にもしかと向き合い身を守れと。女性にはもっともっと賢くあって欲しいが、女性は自身の今の境遇を、「何かオカシイ」、「どこかが変だ」と思いながらも肯定するところがある。
周囲の誰の目からみても男に金ズルに利用されていながら、注意を聞こうとしない女性は多い。トドのつまりは、「私の彼氏だからほっといてよ。あなたに関係ないでしょ!」となる。女を財布代わりにする彼氏を疑わないのか、疑えないのか、疑いたくないのか、最終的に利用価値がなくなって男が去って行っても、自分が被害にあったと思わない女性もいる。
彼女たちを支えるものは何かと分析するに、女は今の時間、今の楽しさ、今の幸せをそれでよしとし、それが変わることを極度に恐れるところがある。今とは過去と将来をつなぐもの、ゆえに今は将来の礎となる。幸せな将来を見据え、望むのであるなら、今がどうであるかをしっかり見つめ直さなければならない。が、それができない、それをしない女性は少なくない。
「今は幸せだからいいの」。こんな言葉をどれほど聞いたか。女性を風俗に売り渡すあくどいやり方の一切を女性が知ったときに、どれだけ自分の至らなさ、バカさに気づくのか。こういう場合に男は、我が身を切り刻むほどに反省し、後悔する。だから成長する。同じ過ちを幾度と繰り返す女性が多いのは自己に甘いのか?反省はするけれど、自身を理性で処置できない。
同じ過ちを繰り返すのはバカである。それが嫌ならもっと自分に厳しくあらねばならない。美味い話、出来た話には必ず裏があるもので、通販などで女性はオマケを喜ぶところがある。決して安くはないのに、オマケに心を動かされる。後で損であったことが判明しても、「自分が選んだから、ま、いっか」と、あまり反省しないのは、自己否定をしたくないのだろう。
今回のバカ男の見え透いた謀略になど引っかかるべきでないが、今回のグループ犯罪は効率的に女性斡旋するため数種のマニュアルを作成していた。「会ってから3日以内に電話をする」、「オーバーリアクションで話す」など、女性を引きつけるためのコツが記載されていた。バーでの働き方では、「灰皿をこまめに変える」など、細かな点まで記載されていたという。
さらにマニュアルには、女性の容姿や性格、勤務できる日数によってソープランドやデリバリーヘルスなど、どの種類の風俗店を紹介するかを決めるための想定問答集もあったという。借金を負った女性が性風俗店で働かされるケースは全国でもみられるが、今回狙われたのは女子学生たちだ。社会に出た彼女たちは、社会の闇に身を汚さぬためのワイズをどう育むか。
捜査関係者は、「1人暮らしの学生なら親の反対もなし、時間的余裕もある。そこが狙われた?」と指摘する。ならば、「1人暮らしの学生で親の反対に遭わずとも、時間的余裕があろうとも、こんな被害にあわぬためにどうするか」考えるしかない。お金欲しさのため女子学生を食いものにし、彼女らの将来をも台無しにするクソ男から身を守るには、利口になるしかない。