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Channel: 死ぬまで生きよう!
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くっつかぬことが幸福な場合

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同年代の人たちは年を取らないように見えるのは、一緒に年を取っていくからであろうか?中島みゆきはもう66歳になる。「もう」ってのは、自分のことは棚にあげてだがそんな風に感じない。子どものころに60歳といえば、そりゃ~もう、よぼよぼばあさん。よぼよぼは余計にしても、60歳はとてつもない年寄りだったが、いざ自分がなってみるとそんな気がない。

乳児・幼児の記憶はまるでないが、小学生時代は子どもを生きていた。青春といわれる年代になり、「自分は今青春只中にいる」と自覚したことはあったが、思わずとも青春時代であった。はて、いつまでが青春といわれるのか?そんなものは自覚の問題ではないのでよくわからない。やがて妻を娶れば夫となり、子どもを授かったときに父親という肩書がついた。

壮年期を経て初老といわれる年齢になっていく。死なずに生きていればだが…。いつまでが壮年期、いつから初老かも分明しない。こんなのはアバウトでよかろう。気づけば年金受給者となり、国のお世話になっている。お世話というのも変か?自分が積み立てたものだから、貯蓄のようなものだ。掛けただけで一度ももらうことなく世を去った気の毒な人もいる。

100歳超えで、掛けた額より多くもらう人は得をし、一銭も受給できずにこの世とおさらばした人の差は歴然だが、差別というより相互扶助システムである。中島みゆきとユーミンの違いはみゆきが2歳先輩で、2人とも年金受給者である。荒井由実は松任谷となり、みゆきは中島のまま。荒井由実は松任谷正隆と職場恋愛を経て1976年11月29日に横浜山手教会で挙式をした。

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何かと比べられたみゆきとユーミンの最大の違いは既婚と独身。ユーミンはモロッコに取材に行ったとき、「トイレに困ったでしょ?」と聞かれ、「広い砂漠なので誰も見ていないから野糞しちゃいました。広い中でポツン(ポトンか?)と、それはもうすごく感動しました」とユーミンが言えば中島は、「そんなことを言えるのは、アイツは旦那がいるからだよ。

私が言おうものなら、それこそ一生独身だから…」と自虐ネタを披露。結婚する気もないから独身をネタにできるみゆきである。初めて中島みゆきのトークを聞いた時、シンガーとのあまりのギャップにどっちらけて腰が抜けそうになったのが思いだされる。彼女が天理教信者であったことを知るコアなファンもいるようだが、自分は今日の今までそれをしらなかった。

彼女の名曲である『糸』は、天理教の真柱(代表者)である中山善司が結婚する際に作られたバラードであるという。現在は脱会しているらしいが、自分も母が信者であったことから幼少期にはいつも連れていかれ、それが宗教を遠ざける要因になったかも知れない。それはさておき、中島みゆきが結婚しなかった理由らしきものを、彼女が語っているくだりがある。

北海道・帯広柏葉高校時代の彼氏が内ゲバ(仲間同士間での暴力的抗争)で亡くなったというのだ。それがトラウマとなっているとか、などと言いながら某プロデューサーと不倫関係にあって同棲しているとかの話題もあるが定かではない。文春も追っているはずだろうが、スキャンダルといえば、むか~し某ギタリストの彼氏とホテルから朝帰りの写真を撮られたその一度だけ。


みゆきは恋愛をしなかったのだろうか?寡聞にして浮いた話を自分は知らない。同郷の松山千春と交際?という話はあったようだが、千春はともかくみゆきは独身でいる方が良かったような気がする。誰がいったのか、「女の幸せは結婚」であると。ある意味そうであろうが、それも人にもよるだろう。中島みゆきは結婚に憧れがあったのだろうか?分からない。

2016年のデータだが、東京都内在住の30代前半女性の未婚率は「42.7%」である。この年代の女性の半数近くが結婚していない計算になるが、結婚したくないのか、できないのかも、それぞれであろうし、ひとくくりには言えない。キャリア女性の中には婚期を逸し、「今となっては後悔している」という人もいる。その時点では仕事を失いたくなかったのは間違いない。

結婚して家庭に入ると、積み上げてきたキャリアがなくなるかもしれない。という不安は当然ながらあったろう。私事だが、公民館の受付女性に、「昔から料理が大好きで、これほど自由で面白いことはない」と言ったとき、「だったらモテたでしょう?」と返された。予期せぬ返答だったが、料理で喜ばれたことはあったし、それをモテたという認識はなかった。

それで、「モテたでしょう?」の理由を聞いてみたく、問うてみた。「そりゃ~女性からすればありがたいもの…」といわれ、「そういうもんですか」と納得した。料理レシピ本もある俳優の速水もこみちは小学生時代に、「料理する男はモテる」と聞き、「モテたくて料理を始めた」といっていた。ガキの自分からそんな風に考えるのも、いかにも情報化社会である。

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我々の時代に、「〇〇すれば女にモテる」などという情報があるとすれば、男の胸毛くらいしか聞いたことがなかったわ。独身女性に関する興味深いデータがある。国立社会保障・人口問題研究所の「第14回出生動向基本調査」(2010年)に基づく分析だ。それによると、女性が結婚相手の男性に求める条件は、「家事の能力」が、「経済力」や、「職業」を上回ったのだ。

家事の能力を、「重視する」、「考慮する」の合計は96.4%。それに対して、「経済力」はやや少ない93.9%。「職業」(85.8%)や、「学歴」(53.5%)はさらに低い数字を示した。その一方で、「仕事への理解」を結婚相手に期待する女性は9割超えている。女性の社会進出を象徴する時代か、「私の仕事のキャリアをつぶさないで」という女性たちの叫びが聞こえるようだ。

「家事の能力」が、96.4%驚くべき数字。「お掃除ロボ」が売れる理由もわかるし、それが人気を得て、「拭き掃除ロボ」まで発明され、それがまた売れる時代に驚愕する自分である。普通に床掃除や拭き掃除を嫌がるような人間が、レンジ周りの特に汚れやすい五徳や換気扇、カビ安い浴室などこまめに掃除をするとは思えない。そういう人は便利屋を呼ぶのだろう。

オーブンレンジの庫内が汚なさもやるせないし腹が立つ。掃除の基本は汚れが落ち難くなるまで放っておかぬことで、それを知っていれば汚れぬようにすればいいが、知っていてもやらない横着者と綺麗好きの差はそこにある。善は急げ、何事も思ったらすぐにという行動は、日常生活における様々なところに現れる。大袈裟ではないが、これも人生哲学というしかない。

「家事ができないので結婚はしません」という女性がいた。いろいろ話してみると、彼女にとって家事の一切は切実な問題である。親は勉強していれば機嫌がよく、家事などに何の興味もなかったのが自分に反映したという。恋人ができたときもあまりの生活感の無さに、「それでも女?」とダメ出しされて傷ついた。それで、自分には結婚は向かないと悟ったという。

これを悲哀といっていいのだろう。自分はその様に感じた。普通にやれることをしない、させられないでいれば、何事も普通でなくなる。普通なことができずとも、特別な能力を持つ方が幸せと信奉する親は、子どもにそれを望む。それぞれの価値基準だから善悪は言えないが、一つだけいえるのは、「簡単なことはいつでもできる」という甘さだろう。習慣は人を固定させる。


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