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男が女を殺す時

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今月12日、兵庫県加古川市の中州付近で、20歳のアルバイト店員大山真白さんが遺体で見つかった事件で、大山さんが、「知人に貸した金を返してもらえない」と周囲に相談していたことなどが、捜査関係者などへの取材で判明した。警察は詳しいいきさつを調べるとともに何者かに殺害されたあと遺棄されたとみて、殺人と死体遺棄の疑いで捜査中。

大山さんは頭を鈍器のようなもので何度も殴られたと見られ、頭蓋骨が複数陥没骨折するなど、脳が損傷するほどの傷だった。警察は犯人に強い殺意があったとみている。大山さんはインターネットのツイッターやスマートフォンの無料通話アプリ「LINE」で親しい友人などに、「知人に貸した金を返してもらえない」などの相談を繰り返し伝えていたという。

2015年の春まで通っていた専門学校の入学案内に、「声優になる」という、強い決意をつづっていた大山さんと同じ学校に通っていた女性は、「本当にびっくりしました」と話す。12月12日、兵庫県の加古川市を流れる川で、20歳の大山真白さんの遺体が浮かんでいるのが見つかった。セーターにズボン姿で靴は履いておらず、携帯電話などの所持品はなかった。

川の中州で、捜査員が回収した茶色のスニーカーは、大山さんのものであることが判明。その後の調べで、大山さんは室内ではなく、屋外で暴行を受け、川に遺棄された疑いがあることが、新たにわかった。岡山県出身の大山さんは、地元の高校を卒業後、神戸にある専門学校で声優やタレントを養成するコースに通いながら、レッスンを続けていたという。

大阪府内の牛丼店で、アルバイトをしていた大山さん。そのアルバイトを終えた、12月6日午前8時ごろを最後に、大山さんの消息は途絶えた。解剖の結果、死亡したのは、12月10日ごろまでとみられ、遺体が発見された現場から大山さんの自宅はおよそ60km離れていた。なぜこれほど距離があるのか?謎は深まる。金銭トラブルとは別の男との交際トラブルの情報もある。


男が若い女性を殺す事件が続いている。本年9月、宮城県栗原市の山林で仙台市出身の白鳥真由さん(17)の白骨化死体が発見された事件で、宮城県警は29日、同棲中の交際相手のとび職、佐藤亮容疑者(29)=埼玉県戸田市上戸田=を死体遺棄容疑で逮捕した。容疑は昨年12月以降、遺体を栗原市栗駒文字の空き家敷地内の杉林に遺棄したとしている。

空き家は佐藤容疑者の父親の所有で、佐藤容疑者は子どもの頃に住んでいた。「はやすぎたのかな。こーやって一緒に住むの」、「なにがだめだったの?」。遺体で見つかった白鳥真由さんは昨年10月ごろ、短文投稿サイト「ツイッター」で、交際していた男性とのトラブルや思いを書き込んでいた。昨年夏ごろに男性と知り合い、間もなくふたりは同居。

男性に朝から弁当を作り仲良く過ごす様子が記された。が、佐藤亮容疑者は既婚者だった。「まじほんと朝から喧嘩だよ」などと記し、男性から暴力を振るわれていることを示唆する内容の書き込みもある。「あたしだけを見つめて。あたしだけを愛して」。そんな言葉がつづられていた。宮城の高校を中退した白鳥さんは、佐藤亮容疑者と埼玉県で暮らしていた?

昨年11月には埼玉県警に白鳥さんから、「同居相手が怖い」と110番通報があった。埼玉県警が佐藤容疑者を呼んで口頭で厳重注意し、白鳥さんには怪我もなく、被害届を出す意向もなく、警察は事件としては取り扱わなかった。警察に通報すれば暴力は収まるという無知さも仕方ないが、以後も同居を続けた。このようなことをした女を男が許すはずがない。

別れ話を切り出せばカッとなり、同居を継続すれば暴力の洗礼を受ける。おそらく佐藤容疑者は彼女に、「二度と警察に連絡すればぶっ殺すからな!」などと恫喝されていただろう。以後も暴力を続け、警察に連絡されるのを止めさせるには、そうやって脅すしかあるまい。止めるに止めれず、逃げるに逃げられず、こんな男に出会った不運な女というしかない。

あげく、殺害されて9ヶ月以上、白骨となって発見された。白鳥さんのツイッターの書き込みは助けを求む潜在意識が読みとれるが、誰が助けてくれるものでもない。「はやすぎたのかな。こーやって一緒に住むの」、「なにがだめだったの?」。答えは愛のない男女関係だということ。愛情があればこんなことはあり得ない。男は女を支配したいだけ。
 

「怒ると怖い」、「交際を止められない」、こんな言葉を吐く女性は結構いた。当初は「わたしMだから、Sの男がいい」だの、「束縛されるのが好き~」などと他愛もないことを言ってる女は多い。結局女は、自分が何もしなくてもいいように、主体性を持ってアレコレするのが面倒だし、指示されて動くのが楽でいいように、このようなことを言ったりする。

しかし、人間が自由を束縛され、何から何まで支配されたらもはや心のない人形と化してしまう。暴力等の刺激を与え続けられると、それに抗うことすらできなくなってしまう。これは犬を無資質にするという有名な電流実験が照明している。ストレスを断続的に与え続けると精神が荒廃して、犬でさえそれに抗することをしなくなる。人間はさらに弱い動物だ。

塾で叩かれていた少女が同じことを言っていた。県内随一の進学校に入ったがついていけず、見かねた親が同じ教科書で落ちこぼれの補講をする塾に行かせたが、その子はもう勉強する気力が失せていた。塾も結果を出さないことには示しがつかず、すぐに頭を叩く等スパルタ方式であったというが、最初は抵抗したが次第に慣れ、痛さも感じなくなったという。

子どもを厳しく躾けて、厳格な親であるとの自負心は自分が見えていないのだろう。子どもが反抗せず、いうことを聞くのはこども自身が虚無的になっている場合が多い。それをいい躾をしてるなどと、親としてみれば無知蒙昧のバカ親である。経験的にいえば、反抗のエネルギーは大変なもので、それは革命と同様、虐げられた自己の解放である。

抑圧すらも感じないほどに親に妄信すること自体が、一個の人間として魂を奪われていることにさえ気づいていない。「親が好きです」というのは何も悪くはないが、「親なんか大嫌い」というのも同等に人間的だ。ファンというのは対象を美化し、神聖化するが、子は親のファンであってはならない。親はよくも悪くも自己を作り上げる糧であるべきである。

その意味からすれば毒親とての役目は果たしている。こどもにとってはいい親である方がストレス無く、苦しむこともなく、伸び伸びと成長できるが、毒親に抗い、ストレスを処理しながら、苦しみながら生き抜いた子にも、それなりに得るものはあるのだ。反抗の素振りも見せずに、40歳、50歳になって「毒親だった」と後出し言うのはどこかズルさを感じる。

9月25日、東京都小平市のマンションの一室で、住人の看護師高木梨花さん(24)の遺体が見つかった事件で、交際相手で職業不詳・高野隼一容疑者(25)を、27日午前11時頃、熱海市熱海警察署近くにいたところを発見、署員が確保した。警視庁は駅の防犯カメラや知人の聴取などから、高野容疑者の関係先を割り出し、手配書を各県警に配って警戒を呼び掛けていた。

高木さんは25日午後9時55分ごろ、風呂場の浴槽内に全裸であおむけの状態でいるのが発見された。首には絞められたような痕があり死因は窒息死。高木さん殺人容疑で逮捕された高野容疑者は、およそ1年半前から同マンションに高木さんと同居し、事件発覚後に連絡が取れなくなっていた。高野容疑者は、「わたしが梨花の首を絞めて殺しました」と容疑を認めている。 

「金の切れ目が縁の切れ目」という。借りた金を返さないから人は人を殺すように見えるが、それは直接的な原因でない事が多い。要するに催促などの言動に頭に来て殺してしまうのだから、催促するなとはいわない。相手が逆上しない程度に返金催促はするのがよい。ただ、催促もせずに黙っていると、借りた側は「これ幸い」とばかりに踏み倒すだろう。

「男が女を愛する時」」(原題:When a Man Loves a Woman)は、パーシー・スレッジが1966年にヒットさせた。全米で2週連続1位となり、今やスタンダードナンバーとなっている。レコーディングの時はまだ歌詞がなく、スレッジがアドリブで歌ったというエピソードが面白い。男が女を愛する時に、男はどうする、どうなる、をいろいろにつづっている。

男が女を愛する時…

・彼は他のことを何も考えられなくなる
・なけなしの金を、全てはたいても大切な人を 手放すまいとするだろう
・彼の心の奥底を、彼女はこれほど惨めにすることもできる
・彼は彼女に対してひどいことができない

彼女が彼を馬鹿にしても彼はまったく気付かない、という歌詞もある。
最後に、「男が女を愛する時、ぼくにはその男の気持ちが痛いほど分かるんだ」、を繰り返す。世の多くの男は女という異性にぞっこん、心を奪われてしまうものだ。棒アイスは溶けてしまうが、男の棒は溶けない代わりに、心がとろけてしまうのよ(?)。

男が女を殺す時…

同名の映画があった。観てはないが、ある虫を駆逐するためにばらまいた薬によって、男性の性欲=暴力性となり、女性に対して性欲を感じれば感じるほど暴力的になる、果てには「殺してしまいたくなる」遺伝子(ウィルス)が育ってしまった。女性を保護するさまざまな処置がとられるが、それも一歩及ばず、男性はどんどん女性を殺していく。

些細なことで暴言を吐き、ひき殺し、首の骨を折る。理性はどこかへ捨てられ、女性がその場にいるだけで殺したくなる、―――。映画であり、フィクションだからいいものの、現実に男が女を殺すのは、女が男を殺すより安易な理由に思えてならない。体力、腕力の差もあり、女が男を殺すのは大変で仕掛けもいるが、男は簡単に女を殺せてしまう。


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