Quantcast
Channel: 死ぬまで生きよう!
Viewing all articles
Browse latest Browse all 1448

何はなくとも、「死ぬまで生きよう」

$
0
0

イメージ 1

言葉はその人の考えから発せられたものとは言えない。だから、「言行不一致」などというが、考えとは別のことを言ったり、やったりするのは人間にとって自然なこと。言行不一致の犬や猫がいないように、言葉は人間にとって便利でもあるが、多いに災うものでもある。知識(考え)と行為は一致であるべきとした「知行合一」、心は理であるとした「心即理」の陽明学は、吉田松陰が教え諭したもの。

「知行合一」はまた、「知って行わぬは知らぬと同じ」という逆の意味もあり、これまた、「行わぬ人は知らぬ人」ということ。「家事の習得はいつでもできますが、勉強は頭の柔らかいうちのほうがより多く吸収できます。だから勉強する時間のほうを優先させてきました」と言った、「東大三兄弟」の母親。勉強できれば後はどうでもようならいいが、これは見習わぬ方がいい。

勉強が習慣づくように何事もそうで、勉強以外はしなくていいと躾をしなかった親の懺悔はイロイロ知っている。頭の柔らかいうちに習慣づけなければいけない事こそ、「生活習慣」である。部屋をキレイにとか、身の回りを清潔に保つとか、これらは勉強さえ出来ればおろそかでいいものではないが、「家事の習得はいつでもできます」などは、無知か口実かしかない。

「あれはしていいが、これはしなくてよい」という優先順位はわかるが、「しなくてもよい」と躾けたことが、生活習慣になるなど気づかないから言える。勉強さえ出来れば他は何もできなくていい、後でできる、いつかできると、そこまで極端にせずとも、勉強以外にも大事なことだと並行して躾けたらよいではないか?それができないのは、視野狭窄であろう。親の頭が勉強一色になっている証拠である。

イメージ 2

「勉強さえしてくれたら、後は何にもしなくていい。全部わたしがしてあげるから…」コレが親が子に対する正しい教育と思う人は、昔にも結構いた。自分の知ってる母親もそんな風だったが、この母親は絵に書いたような視野狭窄人間で、知識も素養もなく、ある事に凝り固まっているからまともな会話はできなかった。子どもを地元の私立に行かせたまではいいが、大学在籍中に年増男と失踪騒ぎを起こす。

あげつらっているようだからこれ以上は言わないが、何事も「禁止、禁止」の親だった。朝起きた子どもの第一声は、「ママ、今日は何を着ればいい?」という場面を目撃した時は、まさに着せ替え人形と感じた。洋品店に生まれて昔からオシャレな母親だったが、幼い時分から子どもの着こなしまで指図をしていたようだ。失踪騒ぎまでは親から聞いたが、その後のことは聞くのもためらった。

自分が熱中すること以外は何にもできない学者はいる。着の身着のまま、穴の開いた靴下であろうが、部屋がブタ小屋であろうが、学者だから許される部分もあろう。将棋の羽生名人の寝癖を問題にしたこともあるが、彼はあれをよくないと思うまでに40年近くかかった。よくないと思ったから、最近は見ないのだろう。いつまでも身だしなみに気づかないならただの変人である。

ところが、将棋が日本で一番強いから寝癖は許せる擁護派が多かった。なぜ、味噌も糞も一緒にするのだろうか?あれだけ難しいことが出来るのに、1分あれば直せる寝癖を彼が放置したのは、周囲の批判がなかったからである。師匠も言わない、周囲も同僚も先輩も誰もいわない。はて、こういう状況って何かに似ていない?アンデルセンの童話、『裸の王様』である。

イメージ 3

このブログで指摘したところ、多くの批判が舞い込んだ。文句をいう自由はあるし、言うのは勝手だからいいが、正しいことに文句をつけるのは独善的で無理がある。次のコメントもそうである。「羽生さんに将棋であなたは勝てるのですか?何様のつもりなんだろ? 愚痴なら面白くしないと…。羽生さんを批判する程度の常識しか知らないのですかね?人対人は感性の問題かと。

総合すると、あなたの意見はオチがわかりにくくつまらないし、聞きたくない。このページしか見てませんがイラっとしたのでコメントさせてもらいました」。オモシロイ人もいるものだなと感じた。"何様のつもり"は、バカの一つ覚え言葉で、"愚痴なら面白く書け"、も勝手に愚痴と見たてている。"羽生を批判する常識しか知らないのか"は、分からず仕舞いで、改めて考えてみる。

「人を批判する常識」って、それも常識なら、お前はその程度の常識しか持ち合わせないってこと?噛み砕いていえば、寝癖は批判すべき常識ではないということか?後に続く、「人対人は感性の問題」に現れている。この文面から自分はこう指摘した。「あまりにユニークな文から女性とお見受けしました。ここへのコメントは自由ですが、駄々こねてるみたいで可愛いすぎます。」

普通に読めば女性と分かる。「人対人は感性の問題」などは女性の発想。「人対人は理性の問題」でもある。不潔で臭いプンプンな人を、「あの人の臭いすきよ。わたし臭いフェチ!」と思うのはいいが、「くッっせー、もっと清潔にしろ」と言いたい。オシャレは感性だが、身だしなみは理性。感性だけが女性とは言わぬが、書き手は、「人対人は感性」と言った。

イメージ 4

まあ、否定してやればば分かることもあろうが、ムキになる者もいたりと、一筋縄ではいかないのが人間。ちなみに「寝癖のない羽生さん、お嫌いですか?」と問うてみたが返答ナシ。「ええ、寝癖のない羽生さん、わたしは嫌いです」というならオモシロイ対話も続いたろうが、「イラっとしたのでコメントさせてもらいました」と断りをいれる正直さを持ったお人。

暴言吐いてトンズラするではなく、社会常識保有者と感じたが、そういう人手さえファンの対象を貶されると感情的になる。彼女の意見を代弁すれば、「いいじゃない、寝癖はかわいいし、なんでそんなことでゴチャゴチャいうのよ」であったろう。好きな人の○○は許せる、嫌いな人の○○は許せないという女の善悪の価値基準は、痴漢もイケメンなら許せるとなる。

男には不可解な感性だが、女はこういうものだと思っている。女も男を、男も女を理解するのが望ましいけれど、理解は理性の範疇なら、男の方が女を理解しやすいのか?となると、女に男を理解させるためには、対等よりも尊敬を抱かれることが先決だ。女にゴチャゴチャ言われたくなくば、男はリスペクトされるしかない。それがムリなら言い合いの日々。

「この人のいう事、成す事、信じて従っていけば間違いない」、かつて男は女にも同性に対しても、逞しさを身につけるべく生きていた。が、今はそれが希薄になっている。「黙って俺について来い」タイプの男が少なくなった。男っぷりが、腋毛剃り剃り、脛毛剃り剃りの頃から変貌したと思われる。男っぷりより中性男の魅力が好まれ、YOSHIKIやGACKTは好例だ。

イメージ 5

時代の変遷と見るしかない。目を凝らしてみると世の中は移り変わっているし、その変わり方が、数年単位が数ヶ月単位に速まっているのかも知れない。ちょっと前まで変だと思ったこと、違和感を拭えなかったことが、すぐに何でもなくなるように…。ボブ・ディランの『時代は変わる』の歌詞にあるスパンとは比較にならないスピードで、時代が動いている。変わっている。

慣れは習慣ともいう。習慣が躾で身につくなら、親はすべきである。きれい好きの女性はそのように躾られた。が、躾け以外で身につく習慣もある。自分は躾などされていない。立って飯を食べるなとうるさく言われた記憶もあってか、歩きながらのマックに驚き、抵抗があった。後ろめたい気持ちでやるったが、これがなかなか楽しかった。また東京には立ち食いソバもあった。

お好み焼きを立って食べたことはないが、東京っつうところはすげーところだなと、田舎に比べてその自由度は凄かった。田舎は常に周囲の目が自分に向くが、せわしい東京人に他人のことなど構っている暇はない。都会のそういうところは自由人を標榜する自分にはたまらなかった。都会では自殺する若者が増えていると陽水は歌ったが、確かに都会には高いビルがあった。

「傘がない」は1972年の詞であるが、誰の自殺というより名もなき若者の死を言った。1969年6月24日、『二十歳の原点』の高野悦子の自殺も、無名の女子大生の死であった。誰も知らなかった彼女の死が2年後に書籍になるや、あっという間に広まった。若者の自殺は高層ビルだけではない。田舎の納屋で首をくくる若者もいたし、今もいる。都道府県別自殺偏差値でトップは沖縄県だ。

イメージ 6

沖縄県の自殺数の多さは男性で全国一位だが、逆に女性は全国で最下位となっている。理由はハッキリと解明されていないが、一般的に男性が女性より自殺者が多いのは、女に比べて男は弱い生き物だからであろう。阪神大震災後の仮設住宅や復興住宅で孤立した男性の多くが酒に依存するようになり、孤独死していっている。同じ独居老人でも未亡人や生涯独身女性は長生きするという。

井上雪子(97歳)、宝生あやこ(97歳)、春日野八千代(96歳)、山田五十鈴(95歳)、山口淑子(94歳)、月丘夢路(94歳)、森光子(92歳)、加藤治子(92歳)、京マチ子(91歳)、中村紀子子(91歳)に加えて先日他界した原節子(95歳)。萬代峰子(96歳)、大路三千緒(95歳)、風見章子(94歳)、津田延代(94歳)、内海佳子(93歳)、荒木雅子(91歳)、赤木春恵(91歳)は存命中。

97歳まで生きたら体がどうなる?そんな年齢の人を見ることはできるが、果たして体験できるのか?信じられない世界、想像すらできない。自分はくつまで生きるのか?生ある人がみな考えることだが、人の将来、未来は確たる想像ができない唯一のことだ。だから、考えても無駄である。自然に年を重ね、死ぬまで生きよう、生きて行こうではないか。


Viewing all articles
Browse latest Browse all 1448

Trending Articles



<script src="https://jsc.adskeeper.com/r/s/rssing.com.1596347.js" async> </script>