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Channel: 死ぬまで生きよう!
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素人を野放しにする芸能界

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第57回「日本レコード大賞」の各賞が昨日発表され、松田聖子が最優秀歌唱賞を受賞した。聖子は92年の第34回、『きっと、また逢える…』で同賞を取って以来23年ぶりとなる。その時の司会は神田正輝で夫婦共演が話題となる、神田とは1985年に結婚、97年に離婚した。今回は、松本隆作詞、呉田軽穂(松任谷由実)作曲の、『永遠のもっと果てまで』が評価された。

聖子は1980年に、『裸の季節』でレコードデビュー、今年が35周年記念となる。20歳も過ぎれば私生活ではいろいろあったとしても、仕事のときの顔や態度は常に笑顔を心がけていたし、それがアイドルとしての心根であるという自覚は伝わっていた。先輩の百恵、淳子、昌子という「中3トリオ」もアイドルであったが、聖子はその誰よりも愛想を振りまいていた。

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最近は、ネコも杓子もアイドルになれる時代だが、かつてならオーディションでプロデューサーから、「アイドルになるのは無理。どこかに勤めて社会に貢献しなさい」などと言われたようだ。辛口業界人なら、さらにひどい言葉を言ったというが、夢を捨てさせる老婆心と思えばそれも愛である。ところが、近年は上記したように、なぜか速攻でアイドルになれる。

旧世代人としては聞いた事もない、見たこともないアイドルも多いが、アイドルといえば一応芸能界の労務者である。芸能界がどういうところかは知らないが、ファンからチヤホヤされてのけぞったりする者もいる。ファンあっての職業だから、不特定多数のファンが存在し、またアンチファンからも耳障りな暴言を浴びても、ニッコリ笑顔が芸能人の自覚であろう。

先日、新潟を中心に活躍するアイドルグループ「principal」のメンバーの女の子が、ファンのおじさんに「紳士ぶるおっさんオタク、キモイ!」とツイートしたという。この発言は聞き捨てならぬとばかりにグループのブログは炎上、後に本人から謝罪があった。本人はステージ以外の私服時にマックの店内で彼氏とのお喋り中の発言のようで、キモイの理由を以下。

ツーショットの記念撮影時にファンがアイドルの小指と自分の小指を結ぶために赤い糸を持参する。そのことに対してキモいと言っているということ。であるらしい。不特定多数のファンに赤い糸を持参させて、このようなバカげたことで人気を得ようとする。歌や容姿や踊りでない無能アイドルないなら仕方ないこと。それを「おっさんキモイ」はあまりに無自覚。

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まあ、自覚は仕込むものだから「持て」というのが土台無理。謝罪の内容は、アイドルとして不適切な発言をしたことそのことでファンの方々を傷つけたことについて謝罪と、「もう一度アイドルとしてチャンスをください」とあったようだ。同時に所属事務所もツイッターで同様の謝罪。果たしてファンの反応はさまざまで、そちらの方が世情を反映してオモシロイ。

【ファンの反応】
 ・絶対に許さない!
 ・反省してすむとおもってんのか?
 ・こっちは家で泣いてんだよ!

【ネット上の反応】
 ・オッサン頑張れ!泣くな!
 ・紳士ぶらずにオタク全開でいろ!…ということですね!!
 ・オタクすぎるおっさんよりいいじゃないかー。

「裏じゃヲタクきもいとか言ってたくせに、私はまだアイドルとしてやっていきたいんです。だってよー。なめられたもんだ。他のアイドルにも失礼でしょ。みんな似たようなもんだろうけどー、辞めたらいいやん」

「アイドルに彼氏がいたらだめなの?いや、確かに嫌な気持ちになるのはわかるさ。けど相手は年頃の女の子なんだよ?彼氏がいたって不思議じゃないじゃん?」

「紳士ぶることすらできないおたくや冷やかし殺到!全然謝罪したいように思えない内容の薄さだな。 これフォローしようがないな!」

「紳士ぶるぉっさんオタ気持ち悪いと言われたからか、コメントが誹謗中傷だらけ。その中にも、紳士ぶるコメントあるけと気持ち悪いって思われてるのかな」

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謝罪文を載せたブログは非難の嵐で、「辞めろ」、「辞めろ」の大号令。「こんなに簡単に信用失ってしまう時代になってしまった」との意見もあるが、こんな発言で信用を失わない方がどうかしている。「時代になった」ではなく、そんな不用意な発言をかつてのアイドルはしなかったし、事務所もキチンと教育をした。それがアイドルを世に出す責任であった。

【謝罪後のファンのコメント】
 ・わたしたちはまだまだがんばります
 ・大変だと思うけど、頑張ってね。アイドルやめてほしくない
 ・ブログにきてるコメントも紳士ぶってるオッサンオタキメエwって嘲笑ってるんでしょ?もう無理でしょw
 ・何か悪いことをしてしまったら其の後の態度で人間の価値が変わると教わりましたよ。なので、りっすん頑張ってください!!

こんな発言を謝罪したからといって、「オタクのおっさんキモイ」という根本が変わるわけでもない。だから辞めさせるべきだろう。簡単にアイドルになれる時代だから簡単に辞めさせられる。「お客様は神様です」と言った歌手はステージでは笑みにあふれていた。松田聖子もぶりっ子だの、ネコかぶりだのいろいろ言われたが、笑顔は絶やさなかった。

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聖子のような大物との比較は無意味としても、大した活躍でもないし、売れてもいないといっても、ファンをないがしろにするアイドルに存在意味はない。いや、だからこそ根っからのファンを大事にすべきなのだろうが、これだけ烙印を押されたら仕事も減るし、事務所も管理責任を明確にし、グループは解散させるべき。アイドルとはいえ、人として未熟だ。

マックでの彼氏との会話を店内にいた高校生が耳にし、ツイートしたことで発覚した見識ない発言だが、晒した高校生に罪はない。まさにこの一件、「壁に耳あり」事象といえる。こういうオフレコ発言は表には出ないものだが、そこがネットの怖さである。表と裏の発言や会話は誰にでもあるが、まさにお気の毒という気もしないではない。自分が何かをいうとするなら

こんな少女たちに群がるファン(おっさんも含めて)は、人間の腹黒さ、自己中心性を頭に入れて置けである。カネになればいい、売れればいい、教育などやってられるか、こんな事務所のこんなアイドルに一喜一憂する方がどうかしている。キモイと言われ、それでも我慢してへばりつくか、さっさとファンを辞めるかで、どこの誰に(本人を含む)文句を言うだ野暮。

いかに素人っぽさが売りといっても、芸能事務所に所属し、コンサートもし、CDも出し、報酬をもらうからにはプロである。アイドルの自覚はもちろん、管理責任が大きく問われうべきだが、昨今の風潮としてそれがない。その理由は簡単、大人数だし、一人二人が不祥事で辞めても体制に影響はないとの事務所の考えだ。百恵や聖子をそう簡単に辞めさせるわけにはいかない。


このようにすべてにおいて安易がまかり通る時代である。躾も教育もしないから責任も取らないし、「アイドルは恋愛禁止」みたいな不文律を曖昧に申し渡して、彼女らの動向を見るといった、姑息でズルイ事務所の方針であろう。なぜ、マスコミはこういうお粗末な運営を叩かない?人気があるし、叩けば彼女らを登用するスポンサーにも顔向けできないという共依存関係にある。

だったら、もっとキチンと躾をしてプロにさせるべきだが、家庭教育にしろ、社員教育にしろ、教育と言うのはコストもかかれば時間もかかる。それでいて、「素人が成長する姿を見てほしい」などと言う秋元の方便が尤もらしく聞こえる。完成されたプロより、半熟・未熟な素人が売れると、「おにゃン子」で達観した秋元の商魂はさておき、無責任の謗りは免れない。

有名人はとかく社会に影響を及ぼすし、一般人からは"求道的変人"と称された羽生善治名人の寝癖も今は見られない。彼も45歳で不惑の年齢だ。「寝癖がかわいい」、などの声に押されていては立つ瀬もない。いつまでもガキではないのだし、自覚が芽生えたのであろう。かつては寝癖に意を唱えただけで、「いかに将棋のことしか頭にないか」というファン。

「羽生さんだから許される」、「あなたは羽生さんより将棋が強いのか?」などと文句をいうファンもいた。「寝癖は羽生さんなら許される」との個人の勝手な思いが、「よくないという人が間違い」となる。対象者を信奉するあまりに何事も正しいと判断する。「羽生さんより将棋が弱い者が文句をいうな」などと吠えるバカには、呆れを越えて返す言葉もない。

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いろんなもの、いろんな人間のうごめく世の中にあって、「悪いものは悪い」が、主観であるのか、客観であるのかを見極める目を持たねばどうにもならない。「芸能人が○○してるから…」は、ありがちだけに怖い。まあ、年端もいかない子どもや頭の弱い大人が、芸能人に感化されるのは仕方がない。よって多くのファンをもつ有名人は責任が大きい。

社会に与える影響を省み、よくない事は悟り、早急に改めることが寛容である。それでこそ、「羽生さんなら許される」などの愚かなファンを一掃できるというもの。羽生が成長することでファンも成長することになる。ボスがバカなら部下もバカになる会社はどうにもならんし、「親バカ子バカ」も同様で、この意味は"あの親にしてこの子あり"を揶揄したもの。


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